天職とは?


天職に就きたい。これは、筆者が20余年の社会人生活において常に念頭においてきた人生の最優先課題です。

幸い、入社8年目にしてアクチュアリー正会員資格を取得し、それなりの仕事に従事して参りましたが、未だに、今の仕事は果たして天職なのかと自問自答を繰り返しています。

もっとも、何不自由なく生活できていられるだけで、あまり贅沢を願うべきではないのかもしれませんが。

ところで、誰しも就きたいと願うであろう『天職』とは何でしょうか?
改めて、考えてみましょう。

まず、そもそも、『仕事』とは何なのでしょう?

法律に詳しい方は、『勤労の義務』が日本国憲法で規定されていますので、『仕事』=『大人の義務』という風に考えられるかもしれません。

また、『仕事』を通じて報酬が頂けますので、生活費を稼ぐ手段という意味もあるでしょう。

さらに、自己実現という側面も『仕事』にはあるかもしれません。芸術家(音楽家など)はこの意味合いが強いかもしれませんね。

地球物理学者の、故・竹内均氏は、『好きなこと』、『飯が食えること』、『世の中の役に立つこと』という3条件が揃えば、それは理想的な仕事と言えるだろうと仰っています。

また、最近流行のTEDでは、仕事のやりがい・モチベーションに関する興味深いプレゼンテーションが公開されています。
https://www.ted.com/talks/dan_ariely_beware_conflicts_of_interest?autoplay=true&language=ja
(特に、開始12分に登場するグラフの結果は衝撃です。モチベーションを維持することが、アクチュアリー試験のみならず、仕事を遂行する上で如何に重要かを示しています。また、後半の『折り紙』や『パンケーキ』のトピックスは本当に考えさせられます。)

アクチュアリーとして、算出方法書等に基づき営業保険料や責任準備金を再現することはもちろんですが、年齢と経験を重ねてきた管理職アクチュアリーとしては、部下の育成やモチベーション維持も大切な仕事の1つですね。

いずれにせよ、アクチュアリーという職業が天職かどうかを気にせず、アクチュアリー業務にまい進できるような境地こそが、まさに天職といえるのでしょう。

故・松下幸之助氏が仰ったように、『どんな仕事でも自分に生きがいにできる』ですね。

いかがでしたか?

故スティーブ・ジョブズ氏は、かの有名なスタンフォード大学の卒業スピーチで、以下の言葉を贈っています。

“I was lucky I found what I loved to do early in life.”
(ラッキーでした。愛するもの(=仕事)を人生の早い段階で見つけることができました。)

ガレージでたった二人で始めたパソコン作りが、世界を代表するIT企業に成長したのは、まさに、天職に巡り合えたからなのでしょう。

『天職』に巡り合うまで『転職』を続けるというのも、一つの方法かもしれませんね。

(ペンネーム:活用算方)

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