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大谷幸宏
【会計士・税理士転職コラム】独立して失敗する人の特徴とは

2014.04.19

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これまで組織に属していた人が独立すると、どのような変化があるのでしょうか。言わずもがな独立して働くということは組織の中で働くのと大きな差異があります。
組織の中で働く場合、自身のポジションに応じて仕事の内容が変わります。しかし独立して働く場合、上司や部下などはいません。ポジションを問わず、あらゆる仕事を自分でこなしていかなければなりません。営業の仕事や経理の仕事など、組織なら分業していた業務も、自身でこなす必要があります。
独立して働きたい人は、「自分の市場価値」を読み誤ると大変なことになります。独立して失敗する人の多くが、自分の市場での価値を読み間違えているようです。つまり自分の力を過信しているのです。独立しても、これまで組織内でやってきたのと同様、もしくはそれ以上に仕事ができると考えるのは必ずしも正しくありません。
例えば大手監査法人に属していれば、企業名だけでも仕事を得ることができます。上場企業を顧客として受け入れることもできるでしょう。特に20代のころから顧客に「先生」と呼ばれるような職業ゆえ、自分の能力や仕事は特別であると勘違いする人が間々見られます。こうした環境が「独立してもやっていける」と思わせてしまうのかもしれません。
独立して働くということは、まったくゼロからのスタートというのが一般的です。信頼を得る、名前を覚えてもらう、人脈を作る、営業でいろいろな顧客を訪問するなどの取り組みを経て、コツコツと実績を積み上げていかなければなりません。そのためには何より顧客に対するサービス精神が不可欠です。自分を「先生」と思い込んでしまっては、こうしたサービス精神も欠如してしまうでしょう。
せっかく積み上げた実績や信頼も、何か不満があればすぐに顧客は離れ、信頼を失ってしまいます。なぜなら顧客には他にも多数の選択肢があるからです。例えば「前職での付き合いで、10件の顧客から受注できる」と思い込んでいても、結局は付き合いで受けた1件だけ、ということもありえます。さらにそれが単発の仕事だと目も当てられません
独立したものの、事業がうまくいかず、企業や法人へ転職しようと考える人は少なくありません。そんな人の傾向は大きく2つ。1つは「殿様商売」で顧客に対して“上から目線”のアドバイスをしてしまっていた人。もう1つは事業を継続するのが難しくなった人。一時期の成功体験があるものの、収入が思うように伸びなくなってしまったケースです。例えば、内部統制に関する受注が増えた時期はよかったが、それ以降の仕事は増えないという人が多くみられます。
独立後に転職すると、企業や法人からよく思われません。「また独立するのではないか」と思われてしまい、転職活動が困難になるほか、自身の評価も下げかねません。転職や独立を考えるときは、自身の市場価値をしっかりと見極めることが肝要でしょう。
(文:VRPスタッフ)

大谷幸宏 プロフィール

大学卒業後、金融機関にて法人営業職を経験し、98年に管理部門に特化した株式会社日本MSセンター(現:MS-ジャパン)へ入社。東京本部の立ち上げを行うなど、現在の同社の基盤を作る。2004年に国内最大規模のヘッドハンティング会社、サーチファーム・ジャパン株式会社よりスカウトを受け、エグゼクティブサーチ業界へ。 同社入社後も数多くの結果を残し、入社2年でパートナーへ昇進。2007年11月に株式会社VRPパートナーズを設立、代表取締役に就任。18年間のキャリアにおいて、2万人以上の転職者との面談実績を持ち、入社後の定着率は95%以上とサーチ業界内においてもトップクラスの実績を誇る。2014年に日本アクチュアリー会の会員に。

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