ナ行(アクぺディア用語集)


年金現価(年金現価率)
将来支払われる年金総額を現在価値に割引計算した額を年金現価という。毎年の年金額を予定利率により現在時点まで割引計算して算出する。年金減価率は年金額を1としたときの年金現価。年金の支給期間が10年で利率がゼロであれば、年金現価率は10となる。利率が5%の場合だと、年金現価率は7.7程度となる。

年金財政方式
確定給付型の企業年金において、財政運営をしていくために、給付を支払うのに必要な掛金をどう準備していくかの方法をいう。大きくは給付のための資金を積み立てる積立方式と、給付のつど見合うだけの掛金収入を得て運営する賦課方式がある。企業年金は積立方式であり、公的年金は賦課方式で運営されている。

年金数理人
年金数理人は、年金制度における財政状況の診断・財政運営のアドバイス・年金制度のリスク管理(年金ALM)や企業会計(退職給付会計)における退職給付債務の評価などの職務に携わる「年金数理のスペシャリスト(専門家)」である。年金数理人になるには、確率・統計学を中心とした高度な数理的知識を活用が必要であることから、アクチュアリーの正会員もしくは同等の年金数理人会能力判定試験に合格し、一定年数の実務経験を有するなどの所定の要件を満たした上で、厚生労働省の認定を受必要がある。

年金ALM
年金制度において資産と債務を総合的に管理する手法を指し、資産と債務の関係を分析し、最適な資産配分選択のための情報を得ることも目的の一つ。分析にあたっては、試算と債務について複数のシミュレーションを行い、その両者をマッチングさせることで、債務構造の変化に応じた資産配分を最適化値がどこか、金利や掛金が上昇した場合の影響はどうか、といった上昇リスクに着目した分析が行われる。