グローバルチームとの連携で、英語力を活かしたプロジェクトを推進! グローバル経営コンサルティングファーム「オリバー・ワイマン」アクチュアリー職の面白さ


オリバー・ワイマンは、世界有数の経営コンサルティング会社です。30か国以上の70を超える都市にオフィスを構え、深い業界知識と戦略、オペレーション、リスク管理、組織変革に関する専門的な知見を融合しています。アクチュアリーとして活躍する3人に、グローバルと連携して働く面白さや働く環境の魅力について話を聞きました。

プロフィール(左から)

中村さん
京都大学大学院理学研究科修了後、2018年4月にアフラック生命保険株式会社に入社。商品数理部で経験を積んだのち、2023年11月からアメリカ駐在を1年3か月経験。2025年2月に帰国し商品数理部と総合政策部の業務を兼任。同年7月にオリバー・ワイマンに入社。
2022年3月度にアクチュアリー正会員の資格取得

伊藤さん
東京大学経済学部金融学科卒業後、2022年4月にPwC あらた有限責任監査法人(現PwCJapan有限責任監査法人)に入所。保険数理にかかるアドバイザリー業務、監査業務を兼務。2025年4月にオリバー・ワイマンに入社。
2022年3月度にアクチュアリー正会員の資格取得

永野さん
カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)で保険数理を専攻。2025年9月にオリバー・ワイマンに新卒入社

会社概要
オリバー・ワイマン・グループ株式会社

世界有数のグローバル経営コンサルティングファームであるオリバー・ワイマンは、世界中に6,000人を超えるプロフェッショナルを擁し、クライアントのビジネス最適化、オペレーションとリスクプロファイルの改善、組織的パフォーマンス向上を支援している。
オリバー・ワイマンは、リスク、戦略、人材の分野で世界的にリーダーであるマーシュ・マクレナンの一事業です。マーシュ・マクレナン・グループの力を通じて、クライアントはマーシュ、マーサー、ガイ・カーペンター、オリバー・ワイマンの4つの市場をリードする企業の専門家の支援を受けることができます。
2010年に東京オフィス設立。日本法人の従業員数は45名(2025年10月末時点)。


―皆様のこれまでのご経歴と、オリバー・ワイマンに入社した経緯を教えてください。

中村啓佑(以下、中村):
大学院の修士課程を修了後、2018年にアフラック生命保険株式会社に新卒入社し、商品数理部で働いていました。2023年11月からアメリカ駐在を1年3か月経験し、帰国後の2025年2月から商品数理部と総合政策部の業務を兼任の後、同年7月にオリバー・ワイマンに入社しました。
新卒時にアフラックを選んだのは、医療データを多く扱う企業だったからです。学生時代はデータサイエンスに興味があり、アクチュアリーの知識を身に着けながら、その分野を勉強できる環境として最適だと思い選びました。商品開発を約7年担当し、違う世界も見てみたいと探していたときに出会ったのがオリバー・ワイマンでした。
当社の存在は、前職のアメリカ駐在中に知りました。オリバー・ワイマンのアクチュアリーとかかわる機会があり、「優秀な方が多いな」と感じていたんです。求人情報を見たときに、「あの会社だ!」とピンと来ましたね。
当社は再保険戦略やM&Aを得意としているコンサルティングファームです。まったく触れてこなかった分野で新たに学べることが多そうだと期待感がありました。前職が大手保険会社で成熟した組織だったこともあり、日本のオリバー・ワイマンはこれから人員・クライアントと共に成長・拡大していく組織フェーズである点にも惹かれました。

伊藤利太朗(以下、伊藤):
私は2022年に新卒でPwC Japan有限責任監査法人に入所しました。アドバイザリー業務と監査業務を3年間担当し、主に生命保険会社様をクライアントとして、IFRS導入支援プロジェクトやEV(エンベディッドバリュー)のモデリングなどの業務を担っていました。
転職を決めたのは、将来のキャリアのために英語力を高めておかなくては…という思いがあったからです。中村さんのように海外駐在を希望していましたが、機会が早々にあるわけではなく、外に目を向けてリスクを取ってみるのもいいかもしれない、と思ったんです。
企業探しを始めた当初、当社のことはまったく知りませんでした。でも調べていくと、世界30か国に拠点を持つグローバルファームとして、アクチュアリーの雇用数も多いことが分かりました。グローバルをバックにプロジェクト規模や数も多く、英語力を高めながらアクチュアリーのキャリアを広げたいと思っていた私には、非常に魅力的な環境でした。

永野輝(以下、永野):
経験豊富なお二人と違って、私は新卒1年目。アメリカの大学を2025年6月に卒業し、9月に入社して勤務1カ月を迎えたばかりです。
大学では、Financial Actuarial Mathematicsを専攻し、クラスメイトのほとんどがアクチュアリーになっています。当初はアメリカでの就職を目指していたのですが、紆余曲折あり日本に戻ってくることに。学生時代にBig4の一つでサマーインターンをしていたとき、当社の担当者を紹介してもらったことからつながりができ、幸運にも入社に至りました。オリバー・ワイマンはアメリカでの認知度が非常に高く、人気コンサルファームの一つ。友人たちからは「あの会社に入るの?すごいね!」と言われました。

―それぞれのどのような業務、プロジェクトを担当していますか。

中村:
日本市場に関心を持つ海外のクライアントに向けてクロスボーダー再保険に関するデューデリジェンスを担当しています。具体的には日本の出再対象の商品を精査して、再保険取引にあたっての意思決定を支援しています。
加えて、実際にグループ内に再保険子会社を設立場合の定量的、定性的な実現可能性の評価を行っています。

伊藤:
上記再保険子会社の設立プロジェクトに加えて、再保険戦略を策定するプロジェクトを行っていました。再保険子会社設立時にはMarsh McLennanの一事業であるGuy Carpenerとの協業、再保険戦略策定プロジェクトでは弊社戦略コンサル部門との協業をするなど、広範なネットワークを利用してサービスを提供しています。また、入社直後は、ある保険会社におけるESR(経済価値ベースのソルベンシー比率:Economic Solvency Ratio)の向上策の精査に関するプロジェクトに参画していました。

永野:
入社して間もないですが、お二人と同じく再保険子会社の設立プロジェクトに関与しております。現在はプロジェクトの進捗管理を主に担当しています。いきなりプロジェクトの管理を任されて責任重大ではありますが、先輩方のサポートを受けながら、全体に向けてネクストステップを整理しています。

―入社して感じる、オリバー・ワイマンで働く魅力とは?

中村:
保険会社でのアクチュアリー業務と言えば、プライシングとバリエーション、リスク管理が中心となりがちです。でも当社では再保険やM&Aの経験ができ、スキルの幅を広げられる点は大きな魅力だと思います。
また、企業母体がしっかりとある上で、日本法人の組織の成長・拡大フェーズを経験できるのも、なかなかないチャンスでしょう。当社は規模の大きいグローバル案件をグローバルメンバーとプロジェクトを組んで進めることが多く安定感があります。安心して働けて、小規模組織としてチャレンジもできる、面白い環境だなと感じています。

伊藤:
英語力を高めたいと思っていた私にとって、グローバルとの連携の多さはとても新鮮で、一番の魅力になっています。入社以来、海外チームが関わっていない案件は一つもないほど、香港・シンガポール・アメリカのチームメンバーと一緒に働くことが当たり前になっています。連携を進める上で、手続きなどに煩雑さを感じたことがなく、コミュニケーションツール活用も非常にスムーズ。活きた英語を使い、学べる環境はとてもありがたいです。
海外アクチュアリーチームとの連携だけでなく、先述した戦略コンサル部門やMMCグループ会社とも協力しています。私たちのコンサルタントは多様な背景や経験を持ち、それぞれが仕事に持ち込む独自のスキルや洞察を企業は大切にしています。オリバー・ワイマンは、誰もが活躍し最大限の能力を発揮できる包括的な環境の創造に取り組んでいます。異なるバックグラウンドの方との協業では、多様な考え方や新しい働き方から多くの学びの機会が得られます。

永野:
学習支援の観点では、当社の“勉強をサポートしてくれる”さまざまな制度は、これからアクチュアリー正会員を目指す方にとって非常に魅力的だと思います。
私は、米国アクチュアリー会試験(Society of Actuaries, SOA)の合格を目指し、現在4科目を取り終えた段階です。業務と並行して勉強時間を確保する必要があるので、サポート環境がどれくらいあるかは、入社を決める際の一つの検討ポイントでした。
当社では「Study Leave」という勉強のために使える有休制度が充実しており、入社時に360時間付与される仕組みになっています。どのタイミングでどれくらい使うかは自分次第。「この科目の試験勉強のときに重点的に使おう」などと考えて活用していこうと考えています。ほかに、受験費用のフルカバーのサポートもありますし、教材費や外部の勉強会参加費などは上司に相談すれば補助を受けられる。これから何年も試験勉強を続けていく身としてはとてもありがたいです。

中村:
こうした仕組みや制度が整っているのも、すべてアメリカ本社の組織土台がしっかりしているからです。有休も年間25日あるなど、グローバルを基準に制度設計されているのは当社ならでは、だと思っています。

―グローバルとのプロジェクトでは時差も生じますが、業務のスケジュール管理はどのように進めていますか。

中村:
基本的に個人の裁量に任されています。夜20時からのミーティングなど、どうしても時差があるので夜遅くや朝早くに業務が入ってくることがあります。リモートワークも個人の裁量で選べるので、勤務時間を調整することが出来ます。

伊藤:
業務量は時期によって波がありますが、残業時間は平均して20~30時間。朝のミーティングはリモートで終えて、11時から出社してオフィスで業務…といった働き方を選べる自由度があります。ずっと忙しい時期が続くことはないので、メリハリのある働き方ができているかなと思います。

永野:
入社して驚いたのは、最初に年間の休暇を仮で入れておいてください、と言われたこと。有休申請を都度しなくてもいいので取りやすさにつながっていますし、プライベート予定を立てやすく、業務管理も進めやすいなと感じています。

―業務は、基本的に英語を使って進めているのでしょうか。オリバー・ワイマンで働く上でどの程度の英語力が必要だと思いますか。

中村:
使う頻度は毎日。英語を見ない日はありません。会議で英語を使ったりプレゼンテーションをしたりする機会も少なくとも週に1回程度あり、社内で使うドキュメントの9割は英文で書かれています。また、アメリカや香港のリーダーが2か月に1回ペースで来日します。

伊藤:
私はまだまだトレーニング段階で、聞き取れないこともあります。ゼロベースでは確かに難しいと思いますが、対話ができる力と学ぶ意欲があれば追いつけるのでは。私のように、英語力を伸ばしたい人にとってはこの上ない環境です。

永野:
お互いにカバーしながら業務を進めていけるので、その点も安心だと思います。私は大学4年間アメリカにいたので英語自体は慣れているのですが、社会人になったばかりなので“ビジネス英語”はゼロベース。友達同士で話すのとは違いますので、まだまだ勉強中です。

―最後に、アクチュアリーを目指している方に向けたメッセージをいただけますか。

中村:
アクチュアリーは、統計学からデータサイエンス、会計知識まで幅広い知識が身につく、とても魅力的な仕事だと思っています。資格を必要とする理系職で、給与水準の高い仕事としても珍しい職種なのではと感じております。アクチュアリー人材は慢性的な人手不足が続いているので、キャリア形成を考えるうえでも自由度が高く、いい選択だと思います。
保険会社に入るのも一つの選択肢だと思いますが、オリバー・ワイマンのようなコンサルファームで経営戦略に触れるのも面白い経験になるのではないでしょうか。

永野:
アクチュアリーは日本ではニッチな職種かもしれませんが、アメリカでは認知度が高い人気職種です。オリバー・ワイマンのようなグローバルファームであれば、英語力を高めながら、グローバルに拠点を移してキャリアを積める可能性もあります。仕事の幅広さ、選択肢の広さも魅力的な仕事だと思います。

伊藤:
クライアント企業の経営陣とコミュニケーションを取る機会も多く、経営サイドの考えに触れながら働けるのも面白いところです。オリバー・ワイマンでは、アクチュアリー部門のマネージャー人材にもぜひ来ていただきたいなと考えています。組織を作っていく面白さ、グローバルチームと連携していくダイナミックさを経験できる、刺激的な環境だと思います。

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