10月に引き続き11月および12月に気になったニュースを幾つかピックアップいたします。
内容はすべて単なる個人的な見解であり、特定の人物や団体等を誹謗・中傷する意図は全くないことを、念のため申し添えます。
スケジュールの関係で、10月下旬のニュースが含まれている場合がありますことを何卒ご容赦ください。
1.追試
筆者の知る限り、日本アクチュアリー会資格試験で「追試」が行われたことはこれまでなかったと思われますが、2022年度から導入されたCBTで一部の受験会場において機材トラブルで受験できない事態が生じた模様です。
幸い、同会の計らいで、2026年1月に「追試」が同会会議室で開催される模様ですが、該当の受験生にとっては、試験勉強を正月返上で行わなければならない事態となり、とんだ年末年始になったかもしれませんね。
なお、当該ニュースにつきましては、別のコラム「追試にみるCBTの課題」も併せてご覧頂ければ幸いです。
2.検証責任者の公開
「経済価値ベースのソルベンシー規制」が2026年3月末から導入されますが、社内規程を含めた体制(態勢)整備やディスクロージャー資料などのスケジュール調整など、準備に細心の注意を払われている時期と思われます。
特に、態勢整備に関して、いわゆる「検証責任者」をニュースリリースで公開された保険(持株)会社もあるようですので、大手者を中心に他社がどのように追随されるかが、非常に興味深いところです。
これを機に、アクチュアリーの知名度が益々向上することを期待しています!
https://www.dai-ichi-life-hd.com/newsroom/newsrelease/2025/pdf/index_046.pdf
3.クマ保険
清水寺で毎年発表される、日本漢字能力検定協会主催の「今年の漢字」が「熊」となりました。価格高騰で話題の「米」と争ったようですが、連日のニュースで記憶に新しい熊被害は、皮肉なことに日本の自然の豊かさを表しているようにも思います。
早速、大手損保から、観光事業者向けに「クマ保険(クマ侵入時施設閉鎖対応保険)」が販売されましたが、クマの侵入で一時的に営業できなくなった場合の利益が補償される模様です。
アクチュアリーとしては、熊被害の発生率をどのように算定されたのか、非常に興味深いところですが、2000年頃に発生した「バスジャック事件」の直後に同じく大手損保から「バスジャック保険」が発売されたことも強く印象に残っています。
https://www.tokiomarine-nichido.co.jp/company/release/251128_01.pdf
4.逆ざや解消
90年代半ばから長らく続いた低金利に悩まされていた「逆ざや」から脱却された生命保険会社が海外買収で反転攻勢に出られた模様です。
特に、「逆ざや解消は通過点」という見出しに大いなる期待が寄せられそうですね。
なお、ベトナムの人口は1億人を超える模様で、恐らく、少子高齢化の波は日本に比べるとそれほど酷い状況ではないでしょうから、保険販売にとっても明るい未来が待っているかもしれませんね。
機会があれば、必要年数(保有契約高(件数など)●●件突破、標準責任準備金達成、逆ざや解消)のデータ調査に勤しんでみたいと思う今日この頃です。
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO92931090R01C25A2EE9000/
5.働き方改革(その1)
最大60万円が支給される転勤手当が登場した模様です。もちろん、引っ越し費用などの実費とは別に支給されるため、転勤による離職を防ぐ効果が期待されますね。
実際、家族の移動を伴う場合には、予想外の思わぬ出費がかさむ可能性もありますので、とても手厚い政策と言えそうです。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUB270520X21C25A1000000/
6.働き方改革(その2)
先日、地上波で放送されていたニュースですが、無断欠勤OKというキャッチフレーズに思わず目が点になりました。
朝9時時点での出勤状況(人数)に応じて、ランチメニューの値段が変動し、出勤人数が多いほど値段が下がる仕組みのようです。
流石に、金融機関などの一般事業会社では無断欠勤OKとはいかないでしょうが、自由な働き方や子育て世代などの突発的事態(例.子供などの急な発熱など)にも対応できる働き方は、大いに参考となるかもしれません。
https://news.tv-asahi.co.jp/news_economy/articles/900024242.html
7.管理職は罰ゲーム!?
なかなか“オドロオドロシイ”見出しで恐縮ですが、大手生保のシンクタンク研究員から興味深いニュースが出されました。
“負担を分かち合うマネジメント再構築”というフレーズは、世代を超えて共感される意識改革の一つであるようにも思います。
某首相曰く、“働いて、働いて、働いて”の世界観とは近くないかもしれませんが、“働け、働け、死ぬまで働け!”と言われる会社よりは、遥かに歓迎されるべき価値観ですね。
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/withbloomberg/2323554?display=1
8.認可前募集
郵政民営化から早20年を迎えますが、残念な不祥事が起きた模様です。
筆者が新入社員の頃、たまたま商品開発部門に配属され、当時の「調査部」からの主務官庁との応接録において、この「単語」を見た記憶が鮮明に残っています。
嗚呼、“ショウ・タン・コン”がとても懐かしい!
https://www.post.japanpost.jp/notification/pressrelease/2025/00_honsha/1222_02.html
9.投資の神様、ついに引退
世界3大投資家の御一人として、永らく投資の世界に君臨し続けられたバフェット氏がついに引退される模様です。
実は、筆者は前職で某再保険会社に4年弱お世話になったのですが、その際、親会社の経営陣に同氏が参画されていて、責任準備金を「フロート」と呼称されていたのが、とても印象的でした。
同氏曰く、“保険の世界では、先に保険料を集めて後で保険金支出するため、その中間期に負債計上される責任準備金が運用資産の貴重な原資となり、水にプカプカと浮かぶ「ウキ」のような存在。”という意味で「フロート」という単語を使用されていた模様です。
御年95歳で、とても使いきれないお金を稼がされた同氏の、各方面への御寄付という形で世間に還元されるお姿は、大いに見習いたいところですね。
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/withbloomberg/2343334?display=1
10.冬至の七草
テレワーク勤務のおかげで、ランチ時に自宅でテレビを見る機会が少なくないのですが、当時の日に、奇妙なニュースを見ました。
TBSの番組でしたが、気象予報士の方が「冬瓜、寒天のうち、冬至の七草はどちら?」というクイズをCM前に出されたのですが、そもそも「寒天」は草なの?と不思議に思いました。
結局、「ん」が2つ入ったものを呼称されるようで、「寒天(かんてん)」が正解だったのですが、何故か「うどん」も仲間入りして、思わず、“そこが草なんだ!”と叫びそうになりました。春の七草、秋の七草に加えて、果たして国語の授業で習うのでしょうか。
https://www.takii.co.jp/info/news_221121.html
いかがでしたか。いよいよ新しい年がスタートしますが、今年もアクチュアリーの視点で様々なニュースを題材にコラムを発信して参りたいと考えております。どうぞ、温かい眼差しでお付き合い頂けますと幸いに存じます。
(ペンネーム:活用算方)