気になるニュース(2026年2月)


1月に引き続き2月に気になったニュースを幾つかピックアップいたします。
内容はすべて単なる個人的な見解であり、特定の人物や団体等を誹謗・中傷する意図は全くないことを、念のため申し添えます。
なお、スケジュールの関係で、1月下旬のニュースが含まれている場合がありますことを何卒ご容赦ください。

1.アクチュアリー試験合格発表

2月16日(月)11時に予定通り合格発表がなされました。
第1次試験(基礎科目)の合格率のバラツキ(例.生保数理、年金数理など)が目立ちましたが、前回の“ビッグウェーブ”を上手く取り込みつつスムーズに合格できることも受験生としては重要な要素かもしれません。(といっても所詮は「運・不運」ですが)

今回は第2次試験(専門科目)の再試験による合格者が含まれているものと推測されますが、できれば、再試験に限定した合格率が開示されて欲しいと願うばかりです。
というのも、再試験問題が非開示であり同試験の難易度が不明なため、『保険会社向けの総合的な監督指針Ⅵ-5(2)アクチュアリー資格試験制度』の「②アクチュアリー資格試験の公平かつ適切な運営が確保」の順守を確認したいというものです。

2.終身保険「108歳超え」

久々に日経新聞記事でアクチュアリーにかかわる記事がありました。
具体的には、保険料払込方法が終身払の(普通)終身保険について、108歳を超えても払込みさせることの是非を問うものです。
この「108歳」という年齢は、恐らく、生保標準生命表2018(死亡保険用)の最終年齢(男性)を意図したものと思われますが、実務上は(責任準備金ではなく)保険料計算基礎率としての予定死亡率の最終年齢が対象となるかもしれません。

なお、保険会社にとっても「終身払込」のメリットとしては、いわゆる『生存確認』が不要である点が挙げられますが、被保険者が既に死亡しているにもかかわらず受け取りんからの報告未済で、かつ、保険料引落し口座残高が多分にあり死亡事実に気づかない不幸な事案も少なからずあるのかもしれません。
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO94245030V00C26A2EE9000/

3.構造的問題

いわゆる「P社問題」に揺れている生命保険業界ですが、一方で、金融機関などへの出向者による社外秘情報の不正持出し問題も看過できない状況です。
流石に生命保険協会会長の定例会見では「構造的問題ではない」とのコメントがなされましたが、“手口や持ち出した情報も似通っている”とのことですので、穿った見方をすれば業界共通の「構造的問題」と捉えられても仕方のない面があるかもしれませんね。
https://mainichi.jp/articles/20260220/k00/00m/020/309000c

4.P社の優績者

残念ながら、当時の録画記録がないのですが、上述の「P社問題」で(当時)一躍有名であったA氏の情報が見つかりました。
具体的には、20代ビジネスパーソンの「働く力」育成メディア 20’s type|転職type による情報です。
ネット上の書き込みとしては、例えば、美人妻・ジープ型ベンツ、高級ホテルラウンジ終日貸切りで保険営業、23時帰社で成約鐘慣らし、深夜に牛丼、年間休日3日といった、ある意味で過酷な営業スタイルが放映されていた記憶があります。

なお、優績者としてニューヨークにある巨大掲示板に顔が出るなど、P社の優績者としてグローバルに表彰する仕組みも、ひょっとすると今回の事案の引き金になったのかもしれません。
いずれにせよ、主務官庁による立入検査も行われている模様ですので、どのような結末を迎えるのか、他社での類似事例有無など、引き続き目が離せない状況が続きそうです。
お金と幸せとの関係は、人類にとって未来永劫の課題かもですね。
https://type.jp/st/feature/1407/

5.「生命保険募集人」の呼称

2月20日予定の大賞作品の公表が、諸般の事情で延期されました。
6月頃の公表とのことですので、セールスレディーなどの言い換えがどんな結果になるのかが、とても楽しみです。
“ニ●●イのおばちゃん自転車で~”という、昭和時代のCMが懐かしいです!
https://www.seiho.or.jp/

6.自動運転なら保険料半額

IT技術の進歩でいよいよ自動運転が現実味を帯びていますが、米テスラの利用者向けに、車の走行距離に応じて保険料が半額になる保険商品を始めた模様です。
なお、数年までに参加した再保険会社セミナーで、レモネード社が紹介されていましたので、インシュアテックの先方は(生保より)損保となるかもしれません。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN2209W0S6A120C2000000/

7.組織硬直化の防止

アクチュアリーを始めとする、いわゆる「専門職」の位置づけは、総合職・一般職といった従来型の人事制度にいかに融合させていくかは、なかなか悩ましいところです。
特に、『社員のスキルを評価基準』とする人事制度では、そもそも「スキル」の定義から始まって、スキル達成の期限設置など、従業員が誰しも納得できる公平なルール作りだけでも相当な時間がかかるようにも思います。
専門性を高めながらキャリア硬直化を防ぐ制度を、少しでもより良い形にすることで、結果的により良い人材確保につながることを大いに期待したいところです。
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD191GJ0Z10C26A1000000/

8.訃報(その1)

ビールのCMでも有名な落合信彦氏が亡くなりました。
幸い、ご子息も地上波放送などでご活躍のようですので、父親としても幸せな人生を過ごされたように思います。
特に、“密航船で米国に渡り英語を習得”という逸話を某英会話教室の講師からお伺いした記憶もありますので、やはり、身をもって習得した知識が一生モノの知識と言えるかもしれませんね。
なお、大昔、米国の家庭を同氏が訪問された際、男の子に向かって、“Could you run fast?”と話しかけた場面が鮮明に記憶に残っています。

子供に向かって、canではなくcouldを使う理由は?仮定法か(単純に)過去法か?という素朴な疑問は、筆者の英語力向上に大いに役立ったことは言うまでもありません。
https://news.ntv.co.jp/category/culture/496f1ce983764d57b1e108ebd05d8c0e
https://newsdig.tbs.co.jp/articles/-/2438835?display=1


9.訃報(その2)

「太陽を盗んだ男」を初めて地上波で見たのは、筆者が大学生の頃の記憶がありますが、映画監督の長谷川和彦氏が亡くなりました。
1979年の封切りですが、プルトニウムを施設から盗む場面は、あたかも東日本大震災を彷彿とさせる印象もあります。
なお、某有名女優さんが、東京湾に飛び込むシーンがあり、撮影後にすぐ入浴できるようにスタッフさんに対して、ドラム缶式のお風呂を要求された逸話も記憶に新しいところです。

まさに、体当たりの演技の集大成という作品ですが、ビルの屋上から札束をばらまき、地上で群がる群衆や、国会議事堂に(自作の)原爆を設置し、プロ野球の延長放送をテレビ局に要求するなど、高度経済成長期の「余興」としての大人の事情が多分に盛り込まれている点は、令和時代になっても感銘を受ける名作と言えるでしょう。
https://www.yomiuri.co.jp/national/20260201-GYT1T00242/

10.大谷選手と保険!?

侍ジャパンで盛り上がりをみせるWBCですが、大谷翔平氏がWBCで投げないことに『保険が原因』という状況です。
プロスポーツ選手として、万が一に備えた保険制度を伴うことは、ひょっとすると日本のスポーツ業界でもスタンダードになるかもしれませんね。
https://www.tokyo-sports.co.jp/articles/-/375952

いかがでしたか。いよいよ新年度を迎えるにあたって、経済価値ベースのソルベンシー規制が導入されますが、アクチュアリーにとって益々、業務上の重要性が増す祈念すべき年がもうすぐ到来するように思います。

(ペンネーム:活用算方)

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