真のハングリー精神とは


入学試験は他人との戦い、資格試験は自分との戦い。

これは、アクチュアリー試験を含め、資格試験に挑んでいた時、また、心が折れそうになりかけた時、自分を鼓舞するために念じていた言葉です。

アクチュアリー試験は、資格試験の一種ですので、まさに自分との戦いですね。

自分との戦いが話題になるとき、“ハングリー精神”という言葉がしばしば登場します。

例えば、ボクシングでは、相手と対戦する前に、まず、減量という「自分との戦い」に勝つ必要がありますね。

昭和の頃、ボクシングの世界チャンピオンが日本にも何人か誕生するようになりましたが、戦後の復興期にとって、チャンピオンの誕生が、国民に希望の光を与えてくれたことは間違いありません。

先日、あるドキュメンタリー番組で、元世界チャンピオンのインタビューがあり、「戦後当時は食うものがなかった。とにかくお腹一杯ごはんを食べたい。そんなハングリー精神が今の自分を創ってくれた。」という趣旨のコメントをされていました。

しかし、“食いたくても食えない”ことが、果たして、ハングリー精神なのでしょうか?

社会人としてアクチュアリー試験にチャレンジする人も多いと思いますが、アクチュアリー試験に失敗しても、適正に仕事をこなしていれば少なくともお給料を頂くことは可能です。

けれども、試験に合格しなくてもお給料がもらえて、そこそこの生活が送れることは、かえって、試験合格へのモチベーション維持を難しくさせる側面も含んでいます。

そう。真のハングリー精神とは、“食えないから食わない”ではなく、“食えるのに食わない”です。

アクチュアリー試験に合格しなければ、お給料がもらえないというような状況に、自分自身を追い込むことができるかどうかが、案外、早期合格への秘訣かもしれません。

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