受かる人、受からない人。。。


立場上、これまで多くのアクチュアリー試験受験生とお会いしてきたが、早期合格する人には、幾つかの共通点があるように思われる。
さっそく列挙してみよう。

1.地頭力
もともと「頭が良い」人は、当然に早期に合格する。学校生活で多くの試験を経験し、自分なりの勉強のコツや、独自の暗記テクニックを編み出している人が多い。
某生命保険会社で総合職だったK大卒の女性は、生命保険講座テキストで、「ファミリー交通傷害保険の保険期間」が3年・5年・10年の3種類あるのをみて、「み(3)ご(5)と(10)なファミリー」という「見事な(笑)」ゴロ合わせを考案し、拍手喝采を浴びた。
彼女曰く「ダジャレ力」と「地頭力」は相通じる面があるようで、一流のお笑い芸人は「地頭力」が相当高いらしい。

2.全体像把握力
アクチュアリー試験に限らず、物事を達成しようとするときは、まず全体像を把握することが不可欠である。
「スケジュール」、「利害関係者」、「ボトルネック(論点)」などの全体像を、素早く、漏れなく洗い出せる人は、物事の全体像を把握する力がある人。
アクチュアリー試験でいえば、教科書のどこにどんな論点が書かれているか、教科書の練習問題は全部で幾つあるか、平成○○年の過去問は平成△△年の過去問と似ているとか、素早く漏れなく全体像が把握できれば、合格は近い。

3.忍耐力
孤独に耐え、疲労に耐え、苦しみに耐えながら、夢に向かってひたすら努力できる人。
周りから聞こえる色々な「雑音」や「誘惑」を遮断し、良い意味で「自分の世界」に籠れるように成れば、一人前のアクチュアリーかも。(笑)

4.モチベーション維持力
アクチュアリー正会員資格は最短2年で取得できるが、15年かけてやっと正会員になった方に、
「モチベーションをどうやって維持されたのか?」と伺うと、「二人目が生まれて、扶養義務が背中を押してくれたんだよなあ。」と。
優しい表情で話す姿は立派な父親であり、立派な正会員。
どの世界でも、「守るべきもの」を持っている人は、老若男女を問わず、強い!

5.自己分析力
これが一番大事かも。
「自分は何が分かっていて、何が分からないかが分かっている人」は早く受かる。
逆に、「何が分かっていて、何が分からないかが分かっていない人」は、まだ合格レベルに達していない。
「ゴルゴ13」では、主人公曰く「常に自分自身を客観的かつ冷静な視線で分析できるかどうか」、「うさぎのような臆病なこころで、ありとあらゆる場合を想定できるかどうか」が“一流”の要件らしい。
アクチュアリー試験においても同じ事が言える。

常に、第三者の目線で、自分自身の能力を客観的に見極めることができること、それが早期合格者の具備すべき要件であろう。

ここまで読まれて、「全部当たり前のことばかりじゃないか。今さら指摘されなくても分かっている。」と感じるかもしれない。

しかし、当たり前のことを当たり前に行える「当たり前ではないひと」を目指したい。

自戒を込めて。

あわせて読みたい ―関連記事―