アクチュアリーに聞きました!「これって職業病かも!?」と思った瞬間とは


数字、計算に強いアクチュアリー職。そんなアクチュアリーならではの「日常生活でもつい、こんなことをしてしまう」というクセはあるのか、聞いてみました。

小さなことから、つい計算を始めてしまう

プライベートでも常に「リスク」と「リターン」の視点で考えてしまったり、つい長期的スパンで計算してしまうという声が多くありました。
「小さな現象からすぐに全体像を言い始めると、妻にいつも呆れられる」と話すのはあらた監査法人の鈴田雅也さん。
「たとえば、『インターネットを切り替えると毎月1500円浮くので、ぜひ切り替えませんか』という営業の方が家に来たとします。すると、月々1500円と言われた瞬間から、年間だといくらで、仮に5年だといくらで……などと計算を初めてしまいます。工事の初期投資はいくらだとか、営業担当とのやりとりや工事にかかる時間や、また数年たって機器が新しくなったらどうなるのかなど、支出以外のさまざまなリスクを考え始めるんです。じゃあ、そのリスクを越えるベネフィット(利益)はあるのだろうかなどと。まぁ、妻には面倒くさがられますね(笑)」

アビームコンサルティング株式会社の竹中紳治(しんじ)さんも、「誰にも求められていないのに計算してしまう」と話します。
「缶コーヒーを1缶買うと、『今週はすでに3回買ったから、1年だといくらで10年だといくら』と頭の中で計算し始め、気づけば『一生涯で僕は缶コーヒーにこれだけのお金を使うのか。それに見合ったリターンはあるか』などと何十年先まで見据えている。小さなこともつい計算してしまうのは、アクチュアリーならではかもしれません」

逆に、論理的に考えるクセは、あらゆるプロジェクトを進める上で役に立つことも。
「町内会の集まり、子どもの行事イベントなどでも『こういう目的でこの内容を進めるのであれば、このステップでやった方がいい』とさっと筋道を立てられる。ご近所から重宝されます」と鈴田さん。
ゴールから緻密に逆算し、プロジェクトを進行する力に長けたアクチュアリー。身近にひとりアクチュアリーがいると便利そう……などとゲンキンなことを考えてしまいそうです。

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