2026年のアクチュアリー試験まであと数か月となり、受験生の方々はラストスパートに突入される時期かと存じます。
そこで、今回のコラムでは、アクチュアリー試験のうち「第2次試験(生保2)」について、重要性が高いと考えられる論点を幾つかご紹介いたしましょう。
なお、当コラムに関連する過去のコラム(https://www.vrp-p.jp/acpedia/5594/、https://www.vrp-p.jp/acpedia/4723/ など)も併せてご覧いただけますと幸いです。
1.時事問題候補
2025年度から2026年度にかけての生命保険業界トピックスとしては、以下の項目が挙げられます。
1)経済価値ベースのソルベンシー規制 ※1
2)資産集約型再保険 ※2
3)金利(株価)上昇
※1 https://www.actuaries.jp/lib/collection/books/2018/2018G.pdf
問題1(5)で、“経済価値ベースのプライシングを併用”という表現が登場。
※2 https://www.fsa.go.jp/news/r8/hoken/20260806/02.pdf
金融庁「2026年 保険モニタリングレポート」本文(21ページなど)
なお、昨年は経済価値ベースのソルベンシー規制に係る法令等が未施行でしたので、「3つの柱」などが出題されましたが、今回は当該法令施行後の初試験となりますので、条文の穴埋めなど、基本的な出題可能性が高いように思われます。
また、従前のマージンおよびリスクが、適格資本および所要資本という名称に変更されていますので、用語の正確さにも注意されると良いように思われます。
2.保険商品審査事例集
生保2では出題可能性が低いかもしれませんが、余力があれば、金融庁『保険商品審査事例集』にも、一通り目を通された方が良いように思われます。
3.監督指針
金融庁『保険会社向けの総合的な監督指針』については、第Ⅰ部(知識問題)で穴埋め問題を中心に出題可能性が高いようです。
特に、過去の改定内容が金融庁『監督指針等の一部改正に関する報道発表』(https://www.fsa.go.jp/common/law/guide_news.htmlおよびhttps://www.fsa.go.jp/common/law/public.xlsx)で閲覧可能ですので、併せて確認されるとよいでしょう。
4.インシュアランス保険統計号(保険研究所)
以前の当コラムでも紹介した貴重な資料ですが、残念ながら新規刊行が停止されている模様です。
ただし、保険会社などにお勤めの場合、勤務先で過年度冊子が閲覧できるかもしれませんので、「主要概況」を中心に過去数年分をご覧いただければ、時事問題のネタ探しに役立つかもしれません。
業界人として、是非とも復刊を期待したいところです。
5.生保・損保特集号(週刊東洋経済)
これも以前の当コラムでも紹介した貴重な資料ですが、残念ながら2025年版が見当たりませんでした。
特に、生保2については、ESR(経済価値ベースのソルベンシー規制等)に対する各社の動向(含む、内部管理指標の創設・改定)など、第Ⅱ部(論述問題)の解答にも応用できる内容が含まれる可能性が十分にありますので、2024年以前のものを余力があれば熟読しておきたいところです。
https://str.toyokeizai.net/search/?topics_keyword=%E9%80%B1%E5%88%8A%E6%9D%B1%E6%B4%8B%E7%B5%8C%E6%B8%88+%E8%87%A8%E5%A2%97%28%E7%94%9F%E4%BF%9D%E3%83%BB%E6%90%8D%E4%BF%9D%E7%89%B9%E9%9B%86%29
6.文字数制限
昨年度の第2次試験では、論述問題における「文字数」について、生保1および生保2でルールが異なりました。具体的には、生保1では「●●文字程度」で、生保2では「●●文字以内(←制限字数)」となっていました。
7.おまけ
経済価値ベースのソルベンシー規制に係る法令等において、適格資本および所要資本で条文の語尾が微妙に異なる点も、穴埋め問題で出題されるかもしれません。
具体的には、保険業法第130条と、同法施行規則第86条および告示第74号とで、定めるもの、計算されるもの、という語尾になっている点にご注意ください。
ただし、語尾が異なる理由は不明ですが。
いかがでしたか。昨年のコラムでも触れましたが、アクチュアリー試験は直前になればなるほど、緊張感からか、なかなか集中できない日々が続く可能性もあります。今回ご紹介した内容をしっかりと押さえ、良い結果につながることを祈念しております。10
(ペンネーム:活用算方)