3月に引き続き4月に気になったニュースを幾つかピックアップいたします。
内容はすべて単なる個人的な見解であり、特定の人物や団体等を誹謗・中傷する意図は全くないことを、念のため申し添えます。
なお、スケジュールの関係で、3月下旬のニュースが含まれている場合がありますことを何卒ご容赦ください。
1.退職代行
テレビ朝日系の平日朝のワイドショーで有名な「玉川徹氏」曰く、(新年度に入って)新入社員がガンガン辞めて(い)るし、(モームリなどの)退職代行業者さんが今年も大流行というニュースです。
ただし、“ガンガン辞めている”という表現は、やや“釣り記事”であるように思いますし、実際、筆者の勤務先(含、兼務出向先)でも、そこまで言うほどの退職者はいません。
いずれにせよ、五月病にかかる前に、潔く退社すること自体は、結果的に“良い選択であった”と言えることを祈念するだけです。
https://l.smartnews.com/m-7tPtQHO8/SlCpzd
2.メンタルを壊さずに生き延びた方法
新入社員退職にも関連するニュースですが、人間関係が最悪の職場で15年間にわたりメンタルを壊さずに生き延びた方法が紹介されています。
特に、“「逃げ場がない」と感じたときにやること”として列挙されている『3つの秘訣』は、新入社員に限らず全社員・経営陣にとって一読に値する金言と評しても過言ではないように思われます。
https://note.com/lovely_zephyr454/n/n6dd51726c321?external_type=smart_news&external_position=original_link&rt=external&sub_rt=smart_news
3.メンタルヘルスの分岐点通勤時間
コロナ明けで、日本(特に、大都市圏)の“通勤(通痛?)ラッシュアワー”が戻りつつありますが、テレワーク勤務に慣れ親しんだものとして、通勤時間を睡眠に充当できる幸福感を享受したいと考える労働者も、未だに多いようにも思います。
そこで、共働き労働者500人以上を調査した研究結果が米国チームから発表された模様です。
具体的に当該調査によれば、「44分(の通勤時間)」がメンタルヘルスの分岐点となり、それ以上は苦痛、それ以下は息抜き効果というものでした。
https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2604/07/news018.html
なお、通勤ラッシュでギブアップして、即辞め新入社員を量産する「ホワイト職場」の副作用という記事も散見されましたので、大変興味深い結果だと思われます。
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/life/386701
4.向いている仕事の基準
以前の当コラムで、故・竹内均氏の御言葉を引用させていただきましたが、理想的な仕事とは3つの条件(好きなこと、飯が食えること、世の中の役に立つこと)が揃うことでした。
一方、今回のニュースでは、以下の3つが、本当に合う仕事を見つけるための基準のようです。
基準①:才能(=無意識にやってしまう動詞)
基準②:スキル(=実際にできる力)
基準③:価値観(=満たされる環境)
なお、記事中、“向いてる仕事を見つける具体ステップ”として、4つのステップが紹介されているため、読者からすれば、「3つ」なのか「4つ」なのかという高度な判断基準が要求されているようにも見えますので、もう少し分かりやすく整理していただけると読みやすいかなとも感じます。
https://l.smartnews.com/m-7zoKPine/lkJ0dU
5.大転職時代からビッグステイ到来
初任給40万円!という、なんとも景気の良いニュースが流行っていますが、その一方、“売り手市場だからこそ終身雇用制度への帰着”が流行りとなるのかもしれません。
若手の高水準賃上げにより、転職活動が抑圧される状況がしばらく継続するかもしれませんが、株式会社マイナビによる貴重な調査結果と言えるでしょう。
なお、「ビッグステイ」とは同じ会社に留まる労働者の年間賃金上昇率が、転職する労働者の賃金上昇率を上回る現象だそうでして、“転職しない方がトク”という、何とも、ヘッドハンター泣かせの状況が21世紀特有の動きかもしれませんね。
https://l.smartnews.com/m-7zGbK8sE/kkoOdt
6.数学者の年収
賃金上昇の話が出たついでに、アクチュアリーと関係の深い数学者の年収についての話題です。
米国データによれば、数学者の年収中央値は約1,830万円であり、データサイエンティストは約1,690万円だそうです。
このため、AIや機械学習の分野で働く数学博士号保持者の場合、『基本給+ボーナス+株式報酬(RSU)』を合算した総報酬が、なんと、「2400万円」に達する模様です。
一方、ウォール街のクオンツファンド(記者注:投資銀行のクオンツ?)に至っては基本給だけで約4,500万円という水準もあるそうです!!
まさに、“アメリカンドリーム”ですね。
個人的には、“睡眠・通勤・買い物が「たった8つの数式」で予測されている事実”という点に大変興味を惹かれます。
https://note.com/zawa_4/n/n305f01715dc5?external_type=smart_news&external_position=original_link&rt=external&sub_rt=smart_news
7.2,461億円の架空取引
こちらは驚くべき、残念な数字です。
スマホキャリア会社として超有名なKDDIですが、その子会社で2,461億円にものぼる架空取引が発覚した模様です。その莫大な金額もさることながら、7年間も見過ごされたという点にも、ガバナンス機能不全が大変心配されるところです。
取引額の99.7%が『架空』であった模様ですが、売り上げ至上主義に陥った結果、膨大な信用失墜を導いたことはとても残念でなりません。
https://www.itmedia.co.jp/mobile/articles/2604/01/news136.html
8.倒産12年ぶり高水準
こちらも大変残念な『数字』です。
商工リサーチによれば、2025年度の企業倒産件数(負債額1,000万円以上)は、前年度比3.5%増の10,505件となり、12年ぶりの高水準だった模様です。
人件費高騰や求人難などによる「人手不足倒産」に加えて、物価高による倒産も増えたようで、特に、飲食業を含むサービス業は3,585件で過去最多となったようです。
中東情勢不安による原油価格上昇が、人手不足にさらなる追い打ちをかけているようですので、一刻も早く、政治的決着を果たして欲しいと切に願うばかりです。
https://www.jiji.com/sp/article?k=2026040800679&g=eco
9.数学研究におけるAI革命が到来
AIの波は、数学の世界にも到来している模様です。
具体的には、Googleの「Gemini Deep Think」の強化版を含む複数のAIが、高校生の国際数学オリンピック問題で6問中5問を完璧に解くレベルに達したようです。
大昔、いわゆる『4色問題(=どんな地図でも4つの色で塗分け(=隣接水路が異なる状態))』が当時のコンピューターを用いて解決されたことが記憶に新しいところですが、今後ますますAIに頼った数学レベルの向上が大いに期待されますね。
https://gigazine.net/news/20260414-ai-revolution-in-math/
10.「負の数」は存在しない?
なかなか興味深いニュースです。
「負の数」は存在するか?という記事でして、整数の世界Z(記者注:ドイツ語の数(Zahl:ツァール)の頭文字)について代数構造が紹介されています。
ただ、非常に残念なことは、どうやらこの記事の執筆者は、「群」と「環」の違いが分かっていないようでして、符号に関する演算のうち、「マイナス×マイナス=プラス」が(群ではなく)環としての性質(公理)から誘導されることが欠けています。
もっとも、「負の数」は存在しない?のであれば、そもそも、「氷点下●●度」という表現がオカシイということであり、また、黒字と赤字の符号は同じなのかということにつながり得ます。
読み物としては、ツマラナクナイかもしれませんが、数学者を目指した端くれの一人としては、消化不良な記事でした。
https://note.com/koto_haruka/n/n13d31143e5bd?external_type=smart_news&external_position=original_link&rt=external&sub_rt=smart_news
いかがでしたか。暦年ベースと異なり、日本では会社や学校など、未だに『4月始まりの事業年度』が定着し続けていますが、流石に、4月後半くらいから、“初々しいリクルートスーツ姿に身を包んだ新入社員らしき人々”の姿を見かける機会が少なくなったように感じます。『初心忘るべからず』という有名な諺が21世紀になっても未だに受け継がれている事実を定年間近のロートル・アクチュアリーとして痛感する日々が続いています。
(ペンネーム:活用算方)