経営に近い立場で仕事ができる面白さ。ボトムアップの文化があるからこそ、アクチュアリーとしての挑戦の幅が広がる


プロフィール

守谷 浩一 さん

SOMPOひまわり生命保険株式会社

経理財務部 数理グループ

早稲田大学 人間科学部、早稲田大学大学院 会計研究科 出身。学生時代はスポーツ科学系のゼミに所属する一方、得意科目だった数学を活かせる仕事としてアクチュアリーを志す。アクチュアリー試験一次試験合格、現在二次試験に挑戦中。新卒で国内生命保険会社に入社し、リスク管理部にて保険引受リスク管理やESR(経済価値ベースの健全性指標)の算定準備に従事。2025年1月、SOMPOひまわり生命保険に入社。現在は経理財務部数理グループにて、J-GAAP(日本の会計基準)に基づく決算業務を担当している。

ーまずはこれまでのご経歴を教えていただけますか。

大学卒業後に国内生命保険会社に入社し、リスク管理部に所属していました。主に2つの業務を担当していて、ひとつは保険引受リスク管理。新商品を開発する際にどんなリスクがあるかを評価したり、発売後に死亡率や疾病発生率、解約率の変動によって予定した保険金収入や支払い保険金に影響がないかをモニタリングしたりするのが主な役割でした。

もうひとつはESR(Economic Solvency Ratio:経済価値ベースのソルベンシー比率)という、財務健全性を図る新しい管理指標の算定準備です。これは、保険会社の資産・負債を時価ベースで評価するという、金融庁から算定を求められるようになった最近の仕組みです。すぐに数値を出せるような単純なものではないので、何年も前から各社が準備を進めており、私もその準備段階に携わっていました。

そこから、25年1月にSOMPOひまわり生命保険に転職されています。転職を決めた経緯と、現在の仕事内容、業務範囲について教えてください。

前職で経済価値領域の定例業務を経験し、「上席が最終確認をする前提ではあるが、一次作業を自立して遂行できるようになれた」という手応えがありました。アクチュアリーとして一つの分野を深く掘っていく方もいらっしゃいますが、私は新しい分野にどんどん挑戦して、広く知識と経験をつけていきたかった。環境を変えて、商品開発系か、J-GAAP(Japan Generally Accepted Accounting Principles:公正妥当と認められる日本の会計基準)に関わる業務に携わりたいと考えました。

現在は、まさにそのJ-GAAPに基づく決算業務を担当しています。J-GAAPの中にもいくつか領域があり、入社後9カ月間は責任準備金(将来の保険金支払いに備えて積み立てる資金)の算定業務を担当。その後、支払準備金の算定業務を7、8ヶ月ほど経験しました。J-GAAPを支える2つの主要業務を、ひと通り担当してきたかたちです。今所属する数理グループは11人体制で、業務によってはリーダーの役割も任されています。

そもそもアクチュアリーという仕事を知ったきっかけは何だったのでしょうか。

もともとは公務員、とくに統計を扱う財務専門官という国家専門職を目指していました。所属学部は文系でしたが、数学が得意だったので、自分に向いているかなと思ったんです。ところが公務員試験の時期にコロナ禍が重なって、試験が数か月延期に。時間ができたので、社会勉強のためにも民間企業も見てみようと就活をすることにしました。そこで知ったのが、アクチュアリーの仕事でした。

公務員はある程度業務の型が決まっているイメージがありましたが、民間企業なら商品開発もあれば計理もあって、いろいろな種類の業務に挑戦できます。もし商品開発が自分に合わなかったとしても、計理を中心に志望すればいい。そんな選択肢の多さに魅力を感じました。

そこで大きく方向転換し、アクチュアリー試験のための勉強をスタート。一次試験は学生時代に合格し、今は二次試験の勉強を続けているところです。

ー今の仕事の面白さや意義を、どんなところに感じていますか。

アクチュアリーの領域の中では、IFRSや経済価値ベースの指標など新しく重要視される指標が増えている一方で、J-GAAPの位置づけは相対的に下がっています。やるべきことが決まっているからこそ、今は、既存の業務をできるだけ効率的に終えられるような仕組みづくりに注力しています。

例えば、当社では2つの集計ツールを使い分けていますが、処理速度や扱えるデータ量を考えれば1つのツールに移行させていった方が合理的です。そうした改善提案を自ら発信し、リードできる面白さもあります。

ー手を挙げて企画提案できるカルチャーや、社風があるのでしょうか。

そうですね。ボトムアップ中心で動けることは、当社の特徴の一つだと感じています。一般的には、決算や数理業務はトップダウンで指示通りに進めるもの、という印象を持たれる方も多いかもしれません。しかし当社は、ボトムアップで物事が動いていきます。課やグループごとに、その年の大まかな目標を立てたうえで、メンバー一人ひとりが「ここに問題がある、こう改善したい」という課題を見つけて、課長に提案していく。さらに、企画業務として、一人につき必ず1つ以上、自らボトムアップで提案した取り組みをその年の目標に組み込むことが決まっています。法令で定められた決算業務などは必ずやらなければいけませんが、それ以外の部分は、自分のやりたいことを実現しやすい環境だと思います。

ーボトムアップの文化に身を置く中で、ご自身の変化や成長を感じることはありますか。

年次が上がった影響も多分にありますが、以前より主体的に考えるようになったと感じています。社会人1~2年目の頃は、言われたことをミスなくやることが最優先でした。今は、効率性に加え、後任に引き継いだときに分かりやすいかどうか、上司にとって見やすいかどうかなど、他者の立場を考えて仕事のアウトプットを出すようになりました。

ー業務によっては、リーダーとしての役割も担っていらっしゃると伺いましたが、育成観点で心がけていることを教えてください。

そうですね。OJT担当としてメンバーと接するときは、指示をきっちり固め過ぎず、やり方をある程度任せるようにしています。私自身が、細かく指示されるより、やってほしいことだけを伝えてもらって、あとは任せてもらうほうがやりやすいタイプなんです。もし、「やり方が分からない」と相談が来たり、困っている様子が見えたりしたら、そこで初めて細かい指示に切り替えるようにしています。法令などで決まっている部分はもちろん、丁寧に指示を出しますが、それ以外はメンバーそれぞれのやり方を尊重したいと思っています。

ーSOMPOひまわり生命保険での働き方、制度面での魅力についても教えてください。

私の部署では上司の承認を得て、週3日前後リモートワークを選択できる働き方で、非常に助かっています。満員電車のストレスから解放されて、心身の疲れがまったく違います。加えて、自分の仕事の進捗をきちんと管理していればスケジュールを自由に調整しやすいところも気に入っています。「今日はプライベートを優先して早めに退勤。その分、明日は集中してカバーする、そんな柔軟な働き方が出来る環境であるのは、ボトムアップのカルチャーがあるからだと思っています。

ーグループの雰囲気や、働いている方の特徴や雰囲気はいかがですか。

フレンドリーで、コミュニケーションも活発だと思います。ここ1〜2年は若手がかなり増えていて、自分自身まだ4年目ですが、総合職の中ではほぼ真ん中くらいの年次になります。新卒採用も毎年継続的に行われているので、これまで平均年齢が30代だったところから、一気に20代中心になってきている印象です。年齢が近いメンバーが多いと、ボトムアップでの発信もしやすいですし、気軽に話しかけやすいというメリットもありますね。

グループには、中途入社、新卒入社、損保グループからの出向者が概ね同じ割合くらいのバランスでいます。中途入社者の中には、年金分野からキャリアチェンジしてきた方も多いですね。

ー今後、アクチュアリーとしてどんなキャリアを描いていますか。

アクチュアリーの業務は大きく、リスク管理、決算系、商品開発の3つに分けられると思います。これまでリスク管理と決算系の業務は経験してきたので、いつかは商品開発の部署も経験したいと考えています。商品開発の現場でしか身につかない感覚、例えば、どんな給付が保険金や給付金を目当てに加入されやすいモラルリスクが高まるか、といった知見も、商品開発の経験を経て得られるのではないかと考えています。商品開発、リスク管理、決算系、それぞれの経験を積んだ上で、幅広い専門業務に対応できる人材になりたいです。

ー最後に、アクチュアリーの仕事の魅力とは何だとお考えですか。アクチュアリーを目指す方へのメッセージをお願いします。

経営に直接、とまで言うと大げさかもしれませんが、限りなく近いところで仕事ができるのが、アクチュアリーの魅力だと思います。会社の数値を見られる立場なので、社内で今何が起きているのか、感覚的に分かるようになってくる。普段は見られないような経営資料に触れる機会もあります。さらに、当社のようにボトムアップの文化がある会社であれば、経営層が抱えるいくつかの課題のうち、自分が見つけた一つに直接関わっていくこともできます。経営に参画できる機会が多いところは、当社でアクチュアリーに挑戦する大きな魅力だと感じています。

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