新年度がスタートしましたが、毎年この時期になると、いわゆる『5月病』がブームとなり、退職代行会社が潤う事態になりますね。
そこで、今回のコラムでは、筆者の経験上、中高年の転職活動を成功させるための秘訣や留意点などについて、ざっくばらんにご紹介いたしましょう。
1.DQNを目指そう!
若い世代には馴染み薄かもしれませんが、大昔、地上波で“目撃ドキュン(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%9B%AE%E6%92%83!%E3%83%89%E3%82%AD%E3%83%A5%E3%83%B3)”という番組が放送されていました。
この番組をきっかけに、“ドキュン”を“DQN”と表現されるネットスラングも話題になり、いわゆる“訳アリ家族(例.中卒就職、10代出産など)”を指すネガティブな印象がありました。
しかし、この“DQN”が転職活動における重要なキーワードでして、具体的には、“Dream(夢)”、“Qualification(資格)”および“Network(人脈)”が揃って、初めて意義ある転職活動ができるように思います。
2.20代の転職
20代の“第二新卒”については、昨今のアクチュアリー転職事情から、ほぼ新卒扱いと同レベルに扱っていただける風潮があります。
特に、年度末で満18歳以上の方は、その年の12月のアクチュアリー試験が受験可能ですので、司法試験などと同様に、大学在学中に『正会員』となる方々が益々増える可能性が高いため、転職活動においては、それほど留意すべき点はないように思います。
3.30代の転職
30代となると、会社によっては、いわゆる管理職(例.課長など)の一歩手前というポジション(例.課長代理、主任など)の方が多いように思いますが、アクチュアリー試験の合格状況としては、最低でも、『準会員』資格は必須となるように思います。
もちろん、異業種からアクチュアリーを目指す方にとっては、“アクチュアリーに気づくのが遅れた”という背景を面接官にしっかり説明した上で、例えば、37歳までに準会員を目指します!と決意表明をして、ポテンシャル採用を狙う方法もあるかもしれません。
いずれにしても、中堅職員として、管理職と若手職員の間を上手く取り持つポジションを確保しつつ、正会員を早期に視野に入れることをアピールすることが転職を成功させる秘訣の1つと思われます。
4.40代の転職
40代となると、流石に、会社の中軸人材としてのポジションを確立する時期に差し掛かるため、アクチュアリーとしても『正会員』は必須となるケースが多いように思います。
さらに、管理職経験(例.課長として部下●●名の育成をしながら●●という成果を達成した、など)も求められるケースも多くなりますので、アクチュアリー経験のみならず、総合職としての客観的成果をアピールできることも重要となるでしょう。
5.50代の転職
50代からの転職は、アクチュアリーも含めて極めてハードルが高くなるように思います。しかし、前職で上級管理職(例.部長、執行役員など)の経験があれば、転職が十分可能なケースも散見されます。
特に、外資系保険会社を中心に、日本市場へ新規参入するケースでは、十分な知見を有する正会員のニーズは依然として高く、数千万円という報酬(ただし、インセンティブ混み)という破格の待遇が提示されることもあります。
もちろん、英語力は当然に必須であり、マネジメントの観点からも極めて高いコミュニケーション能力を求められることも少なくありませんので、その分、チャレンジしてみる価値は十分あるように思います。(←決して、転職を進める意図ではありません。)
6.人脈の構築方法
人脈を構築する方法は様々あるように思いますが、最も、手軽な手法は、転職サイトに登録してみるということかもしれません。
仮に、転職する意思が不明確であっても、自分自身の市場価値(例.現在の年収が適正かどうか、など)を確認する観点からも、プラスに働くように思います。
幸い、筆者も、VRPパートナーズの大谷様と10年以上の御縁を頂戴しておりまして、現業のポジションの悩みや将来性など、常に、親身になって相談させていただけたことは、貴重な人脈であり大きな財産であると感謝いたしております。
特に、アクチュアリーであれば、日本アクチュアリー会が主催する様々な活動(例.各種委員会活動など)も用意されていますので、意見交換できる人脈を積極的に構築することで、いざという時に助けていただけるかもしれませんね。
7.Job hopper vs Career builder
大昔の記憶で恐縮ですが、筆者が外資系保険会社への転職を目指していた2000年初め頃、NHKラジオ英語講座「やさしいビジネス英語」の土曜日担当講師をされていた“新将命(アタラシマサミ)氏”から、次のコメントを頂けたのが強く印象に残っています。
具体的には、転職活動において最も重要なことは、“Job hopperではなくCareer builderを目指せ”というものでした。
筆者なりに翻訳すると、“人間関係や仕事内容に嫌気がさして職を転々と変えるのではなく、与えられたポジションで自分の役割を正しく認識した上で次のポジションにつながるような成果を出して転職すべき”というアドバイスと思われます。
幸い、YouTube(https://youtu.be/FvsrYCqcdzc?si=lWbO_yid-eN3oX-L)で、当時の新先生の軽快な語り口に出会えますので、ご自身の英語力を最大限に活用した転職活動を目指す方にとって、格好の教材となるかもしれませんね。
8.正直さと誠実さ
中学時代の恩師である大広浩(オオヒロヒロシ)先生(社会科)から卒業時に頂いたお言葉である、『誠実に生きなさい』は、筆者の生き方に大いなる影響を与えています。
転職という人生の節目においても、この言葉を重く嚙み締めて自分自身をアピールする際、“正直さと誠実さ”を意識しながら、面接に臨むように心がけてきました。
その結果、幸い、50歳を超えて3回目の転職が成功した結果につながったように思います。これまで接していただけた方々との貴重な人脈に心から深く感謝いたします!
いかがでしたか。終身雇用制度が徐々に崩壊する中で、転職市場が活性化しているようにも思いますが、アクチュアリーに限らず、ある程度の年齢や転職回数を重ねると徐々に条件が厳しくなるのは、ある意味で当然かもしれません。一方、経済価値ベースのソルベンシー規制など、規制業種に新たな制約が課されると、知見を有する専門人材のニーズが高まることも事実のようです。
アクチュアリー人材にとって、人生を開花させることができるような、よりよいポジションを掴むためにも、転職活動を成功裏に達成されることを心より祈念いたしております。
(ペンネーム:活用算方)