決算と市場を細かく分析し、思考をブラッシュアップするのが楽しい


プロフィール

山下和彦(やました・かずひこ)さん

2015年にPGF生命に入社。入社後3年でアクチュアリー資格を取得。現在は数理チームのマネージャーとして活躍している。

 

【What’s PGF生命】

PGF生命(プルデンシャル ジブラルタ ファイナンシャル生命保険株式会社)は、金融機関、代理店をチャネルとして展開する生命保険会社。 同社は、世界最大級の金融機関サービスであるプルデンシャル・ファイナンシャルの一員として、経済的な保障と心の平和を得ていただくことを目的に、最も信頼され、称賛される会社を目指している。

 

 

アクチュアリーを目指したきっかけとは?

私がアクチュアリーを知ったのは大学生の時でした。

3年生のときアクチュアリーとして有名な 先生が受け持つ生保数理という授業を受講してはじめてアクチュアリーという職業があるということを知りました。当時は数学の研究者に憧れており、確率論などの理論に興味を持っていたため、生保数理を学ぶ過程でアクチュアリー自体に興味を持つことはありませんでした。

そのため、そのまま大学院に進んで研究を続けていたのですが、周りが就職活動を始めたタイミングになって改めて今後について考えるようになりました。ちょうどその頃、ERMを学ぶ授業を受講し、リスク管理の観点から実際に起こった出来事を考察することに面白みを感じました。また、ERMの分野としてCERA試験というものがあることを知り、ケーススタディーを行いながら、確率論などの理論も活用できる科目に興味を持ちました。CERAの資格はアクチュアリー資格がないと取れないということで、アクチュアリーを目指すようになりました。

 

アクチュアリーの試験勉強はどのようにされていましたか?

アクチュアリーの全ての試験に合格するまではトータルで6年かかりました。常に試験勉強をしている状態だったので、12月の試験が終わるとすぐ次の勉強に休むことなく取り掛かっていました。

仕事をしながらの勉強だったので 始業より2時間も早く出社して勉強して、お昼休みはご飯を食べたら残りの時間は勉強、帰宅して勉強という風に空き時間は基本試験勉強にあてていました。正確に計算したことはありませんが、年間1,000~1,500時間ほど勉強していたと思います。しかし、意外と苦痛には感じることはなく、今思えばCERAを目指してアクチュアリーの勉強をはじめたのが良かったのかもしれません。1科目も合格しない年もありましたが、「アクチュアリー試験で立ち止まっていられない!」という気持ちで勉強していたので2次試験もすんなりと合格できました。

 

 

 

現在の仕事内容とその面白さを教えてください

現在は数理部門に所属しており、主に決算業務を担っています。日本とアメリカの決算業務における貸借対照表や損益計算書等の基となるデータを集計しています。日本とアメリカでは会計基準が異なるため、その違いでどのような結果が生まれるのか分析していくのには面白みを感じます。

アクチュアリーの仕事はやはり最初は手を動かして数字を作るのが主な仕事ですが、慣れてくると段々と分析までする立場になります。分析をしていると先が見えるようになってきて次の決算はこうなるだろうとか自分の中でイメージができてくるので、それを実際に上がってきた結果と照らし合わせて、ここの考慮が足りなかったとか、考えをブラッシュアップしていくのが楽しいです。

そのため、自然と、新商品や売れ筋の商品の契約高の推移をチェックしたり、市場経済と会社の動きがどのように連動しているか分析したりするようにしています。もちろんこれがダイレクトに決算説明に活きるかと言われたら、そうでないときもありますが、日々やりがいを感じています。

 

 

PGF生命で働く魅力について教えてください

まず何より人がいいということだと思います。

一見アクチュアリーの仕事は数字にひたすら向き合っているため、人間関係は無縁のように思えるのですが、多くの業務をチームで協力・分担しながら行うため、人間関係が重要になってきます。

特に、アクチュアリーの仕事は専門知識が必要な業務が多く、新しい仕事を振られても、理解に時間を要し、なかなか取り掛かることができないこともありますが、社内の風通しがよく気軽に前任者や知識がある担当外の人たちに質問できるのが良いところだと思います。

 

また制度の面では休暇がしっかり取れてリモートワークも可能なのでワークバランスが取りやすいのも魅力です。そのため、アクチュアリーの試験勉強中の方も時間が確保しやすい環境かと思います。

 

 

 

これからのキャリアで目指したいことはありますか?

最近、アクチュアリー業界全体のことをよく考えます。業界自体が少しずつ縮小し始めていると感じているので、何か門戸を開くようなことをしていきたいと考えています。私自身もこの職業を知ったのは大学に入ってからですし、他の職業より知名度が低く職業選択の候補に入っていないのではないかと思っています。個人だけでの活動はなかなか難しいと思いますが、今後のキャリアを考えるうえで、何かできることはないか考えていきたいと思っています。

 

 

最後にアクチュアリーを目指す人たちへ今後のアドバイスを下さい

まず1人で勉強しないことが1番ではないでしょうか。勉強している間はわからないことも多く、辛く苦しいこともあると思います。そのため、アクチュアリー受験研究会などの外部の勉強会に参加して仲間を見つけるのがいいと思っています。

私も1次試験まではひとりでやっていましたが、専門性が求められる2次試験からアクチュアリー受験研究会に参加しました。仲間を見つけることで励みになった部分は大きいですし、アクチュアリーになった後も勉強会で知り合った人たちとは繋がっているので今後の繋がりの場としても役に立つと思います。

いつか一緒に働ける日を楽しみにしています!

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