公認会計士になって後悔したことは?
公認会計士は社会的に評価の高い資格ですが、実際に資格を取得して働き始めると「思っていたのと違う」と感じる人も少なくありません。ここでは、公認会計士が後悔しやすい代表的な理由を整理します。
常に勉強を続けなければならない
公認会計士は資格を取った後も、会計基準や税制、法規制の改正に対応するために継続的な勉強が欠かせません。特にIFRS導入や国際税務など新しい知識が次々と求められるため、「合格したら勉強から解放される」と思っていた人にとっては負担に感じ、後悔につながることもあります。
繁忙期は休みづらい
監査法人で働く公認会計士にとって、3月決算企業の監査が集中する4月〜6月は典型的な繁忙期です。連日の長時間労働や休日出勤が常態化し、体力的にも精神的にもきついと感じる人は多くいます。オンとオフの切り替えが難しく、ワークライフバランスを犠牲にしてしまう点を後悔する声も目立ちます。
業務内容が単調でつまらない
監査業務はルールに則って正確に進める必要があり、どうしても反復的で単調に感じられる部分があります。特に若手時代はチェック作業や資料整理などが中心となり、「クリエイティブさがなくやりがいを感じにくい」と悩む方もいます。その結果、「自分のスキルが広がらないのでは」とキャリアに不安を抱くケースも少なくありません。
それでも公認会計士になるメリットは大きい

後悔の声がある一方で、公認会計士は依然として魅力的な資格であり、多くのメリットがあります。努力に見合った待遇や将来の選択肢の広さを考えると、資格を取得する価値は十分にあります。
高収入が期待できる
公認会計士は、若手のうちから安定した高収入を得られる職業です。Big4監査法人であれば、スタッフの年収は550万~750万程度(残業代込み)、シニアの年収は800~950万程度(残業代込み)が見込めます。マネージャークラス以上になれば1,000万円を超えるケースも多く、資格を持たない職種と比べても待遇面での優位性は大きいといえます。
活躍できる場が広い
公認会計士の資格は監査法人だけでなく、事業会社の経理・財務、コンサルティングファーム、金融機関、スタートアップなど幅広い分野で評価されます。さらにM&Aや事業再生、内部統制構築といった専門的な業務にも関われるため、自分の志向に合わせてキャリアを広げられるのが魅力です。
税理士にもなることができる
公認会計士は、税理士登録の資格も得られます。そのため、税務の専門家として税理士法人や会計事務所で働くことも可能です。将来的に独立開業を視野に入れる場合も、会計監査と税務の両面から顧客を支援できる強みを持てるため、安定したキャリア形成につながります。
公認会計士として後悔しないようにするには?
せっかく難関資格を取得しても、「思っていたキャリアと違った」と感じてしまえば後悔につながります。そうならないためには、自分の適性や将来像を踏まえたキャリア設計が欠かせません。
自分の適性を見極める
まず大切なのは「自分がどんな仕事に向いているのか」を知ることです。監査業務は正確性や忍耐力が求められる一方、コンサルティングや事業会社では提案力や経営視点が重視されます。自分がルーティンワークを得意とするのか、挑戦的な業務を好むのかを見極めることで、後悔の少ない選択ができます。
将来のライフプランも踏まえて転職する
キャリアの選択はライフプランとも密接に関わります。たとえば「若いうちは収入や成長を重視したい」「子育て期にはワークライフバランスを確保したい」といったライフイベントごとの優先順位を整理しましょう。そのうえで転職を考えると、無理なく続けられる働き方を選びやすくなります。
情報収集を徹底する
転職やキャリアチェンジを考える際は、求人票だけではなく、業界の実情や働き方、待遇の違いなど多角的な情報を集めることが重要です。特に監査法人やコンサルティングファームは法人ごとの特徴が大きく異なるため、複数の選択肢を比較しながら検討するとミスマッチを防げます。
転職エージェントを活用する
キャリアに迷ったときは、会計士の転職支援に強いエージェントを利用するのが有効です。専門のエージェントであれば、非公開求人の紹介や履歴書・面接対策などを通じて効率的に転職活動を進められます。さらに、自分では気づかなかったキャリアの可能性を提示してもらえる点もメリットです。
公認会計士におすすめの求人一覧
【独立系FAS会社】M&A支援・再生支援 ●年収:800万〜1200万円 ●業務内容: M&A関連サービスや事業再生支援等に携わっていただきます。 クライアントは大手監査法人が監査をしているような規模の上場会社やファンドが多く、案件の流入経路は監査法人やファンド経由もありリピーターが多いです。 ●おすすめポイント: FAS経験豊かなメンバーが揃っています。Big4系FAS会社のようにサービスラインごとに縦割りがありません。100%リモートワーク可(オフィスワークの義務無し。希望次第でオフィスワークでもOK)、残業はおおよそ40-60h/ひと月、入社後はメンター制度でしっかりとフォローがあります。 |
【独立系コンサル会社】財務会計コンサルタント ●年収:600万〜900万円 ●業務内容: ・金融機関を対象とした、財務諸表作成支援業務(米国会計基準、IFRS基準、日本会計~金商法、会社法~) ・一般事業会社(主に上場企業)を対象に、財務諸表作成支援業務のほか、IPO、M&Aなど各種コンサルティング業務 ●おすすめポイント コンサル会社ですが残業時間は月平均10時間程度で有給消化率ほぼ100%。コンサル会社のなかでは極めて珍しくワークライフバランスがとりやすい環境です。クライアントへ行き来する業務を除いて制限なく在宅勤務することができます。コロナ禍以前から全社的に在宅ワークの制度導入をしており同社では基本的なワークスタイルです。 |
公認会計士のよくある質問
公認会計士のキャリアを考える際には、就職先や年収、将来性について疑問を抱く方が多いです。ここでは特によくある質問に答えていきます。
公認会計士の人気の就職先は?
公認会計士の代表的な就職先は監査法人です。特にBig4(あずさ・EY新日本・トーマツ・PwC)は大手上場企業や国際案件を扱えることから人気があります。また、近年ではコンサルティングファームや事業会社の経理・財務部門、M&A関連業務への転職も増えています。将来的に独立を目指す場合には、税理士法人や会計事務所での経験を積む道も選ばれています。
公認会計士の年収は?
監査法人に勤務する場合、入所1年目のスタッフで残業を含めて年収550万~750万円程度、シニアスタッフになると800万〜950万円程度が一般的です。マネージャー以上では1,000万円を超えるケースも多く、キャリアを積むほど高収入が期待できます。事業会社やコンサルティングファームへの転職後も、専門性が評価されることで高い水準の年収を得やすいのが特徴です。
公認会計士の仕事はAIによってなくなる?
AIやDXの進展により、会計士の仕事の一部は効率化されています。たとえば仕訳チェックや定型的なデータ分析は自動化が進んでいます。しかし、公認会計士の役割は単なる作業ではなく、経営判断に資する分析やリスク評価、専門家としての意見表明にあります。そのため、AIによって完全に仕事がなくなることはなく、むしろAIを活用できる会計士が今後さらに価値を高めていくと考えられます。
公認会計士の転職ならVRPパートナーズへ

公認会計士としてキャリアを積むなかで、「今の働き方でいいのか」「将来も続けられるのか」と不安を抱くことは珍しくありません。後悔を避けるためには、自分に合った環境を見極め、最適なキャリアパスを選ぶことが重要です。
VRPパートナーズは、公認会計士に特化した転職エージェントとして、監査法人・FAS(Financial Advisory Services)・コンサルティングファーム・事業会社など、多様な選択肢から最適なキャリアを提案しています。履歴書や職務経歴書の添削、面接対策、非公開求人の紹介など、会計士専門だからこそできるサポートを受けることで、効率的に転職活動を進められます。
「今のキャリアに不安がある」「後悔のない転職をしたい」と考えている方は、ぜひ一度VRPパートナーズにご相談ください。
まとめ
公認会計士のキャリアには、試験勉強の大変さや監査法人での激務、業務の単調さなど、後悔につながりやすい要素も存在します。しかし同時に、高収入や幅広い活躍の場、将来的な独立や経営参画といった大きなメリットもあります。
後悔しないためには、自分の適性やライフプランを踏まえて就職先や転職先を選ぶことが大切です。その際には、情報収集や転職エージェントの活用が有効です。
VRPパートナーズのサポートを受ければ、専門的なアドバイスを得ながら、自分に合ったキャリアを描くことができます。キャリアに迷いを感じている方は、ぜひ行動を起こし、後悔のない未来を切り開いてください。