投稿日:2025.05.06/最終更新日:2025.12.05

公認会計士

「公認会計士はやめとけ」と言われるのは本当?現実と会計士の魅力とは

「公認会計士はやめとけ」と言われるのは本当?現実と会計士の魅力とは
「公認会計士はやめとけ」

そんな声を耳にして、不安になったことはありませんか?

会計士は難関資格でありながら、ネット上ではネガティブな意見も散見されます。これから資格取得を目指す受験生や、すでに働いている若手会計士の中には、「自分の選択は正しかったのか」「このまま会計士として働き続けていいのか」と悩んでいる方もいるでしょう。

この記事では、公認会計士が「やめとけ」と言われる理由を冷静に整理した上で、その真偽や実際のメリットについても客観的に解説します。後半では、会計士としてのキャリアに迷ったときの具体的な行動指針についても紹介しますので、今後の働き方を見直したい方はぜひ最後までご覧ください。
著者画像

この記事の著者

VRPパートナーズ編集部

VRPパートナーズ 編集部です。アクチュアリー・公認会計士・税理士・IPOに関係する話題を配信していきます。日々の業務や転職にぜひご活用ください。

▼20年以上、公認会計士のキャリア支援に携わってきたプロが担当します。
転職を考え始めた段階からでも、お気軽にお声がけください。

会計士に特化した転職支援サービスはこちら

公認会計士はやめとけと言われる理由

インターネット上では「公認会計士はやめとけ」といった声が散見されます。これから会計士を目指す人にとっては、不安になるような意見かもしれません。では、なぜそのような意見が出てくるのでしょうか。主な理由について解説していきます。

試験の難易度が非常に高いため

公認会計士試験は、合格までに多くの時間と労力を要する難関試験として知られています。短答式・論文式の2段階構成で、特に論文式試験は高度な知識と思考力を求められ、合格までに数年単位の努力を必要とすることも珍しくありません。合格率も毎年10%前後と低く、「勉強しても受からない」という現実に直面し、途中で断念してしまう人も多いのが実情です。こうした背景から、「やめとけ」という声があがることもあるのです。

仕事が激務になりやすいため

晴れて試験に合格し、公認会計士として監査法人などで働き始めても、特に繁忙期となる3月決算の時期は、残業が続くこともあり、休日出勤を求められるケースも珍しくありません。

また、クライアント対応や社内調整など、精神的にもタフさが求められる環境が続きます。こうした労働環境に不安を覚え、「長く続けられないのでは」と考える人が出てくるのも無理はありません。

単調な作業が多く、飽きやすいため

公認会計士の業務、とりわけ監査業務では、証憑(しょうひょう)チェックや数字の突合、資料の作成など、ルーティンワークが多く発生します。もちろん重要な業務ではありますが、単調になりがちなため、「やりがいを感じにくい」「成長を実感しにくい」と感じる若手会計士もいます。特に、クリエイティブな仕事や多様な経験を求める人にとっては、物足りなさを感じやすい職種と言えるかもしれません。

AIによる代替が懸念されていたため

一時期、「AIが会計士の仕事を奪うのではないか」という議論が盛んに行われました。たしかに、証憑チェックや数値分析といった定型的な作業は、AIによって効率化が進んでいます。しかし実際には、専門的な判断を要する監査の現場や、クライアントとのコミュニケーションなど、人間の介在が不可欠な業務も多く、すぐに完全にAIに代替されることは考えにくいのが現状です。それでも「将来性が不安」という声があがる背景には、業務の自動化に対する漠然とした不安があると言えるでしょう。

公認会計士はAIに代替されるのかについては、以下の記事で詳しく解説しています。

公認会計士はAIに代替されるのか|AI活用事例や今後必要となるスキルとは

投資活動に制約がかかるため

公認会計士は、職業倫理上の理由から一定の投資活動に制限がかかるケースがあります。特に、監査法人に所属している間は、監査先企業の株式を保有できないなどのルールが存在します。資産形成に積極的な人や、投資をライフワークにしたいと考えている人にとっては、こうした制約がネックになることもあります。仕事上の利害関係とプライベートの活動とのバランスに悩む場面があるのも事実です。

会計士に特化した転職支援サービスはこちら

実際に働く公認会計士のリアルな声

公認会計士として働く人の多くが、高い専門性を武器に充実したキャリアを築いています。しかし一方で、「やめとけ」と言われる背景には、実際に働く人だからこそ感じる悩みや負担も存在します。ここでは、現場で働く公認会計士のリアルな声をもとに、仕事の厳しさや感じやすいギャップについて具体的に見ていきます。

合格可能性の問題だと思います。高額な受験予備校代を払って何年もすべてを犠牲にしてやったとしても合格する保証がない(合格率がとても低い)ってことになるとそりゃそう言うのも無理はないかなと思います。一度その道に足を踏み入れたら進むも地獄、引き返すも地獄みたいな状況に陥りかねないってのもあるような気がします。合格後は人生大逆転なので、合格後食っていけないとかそう意味ではないです。ちなみに私はつらい受験生時代を経験しているので無理にすすめることはしませんが、合格しているのでやめとけとも言いません。受験経験と合格した後の現況をもとに客観的な意見を伝えるのに徹しています。

引用:公認会計士を目指すのは辞めとけとよく聞くのですが、なぜでしょうか?みんな… – Yahoo!知恵袋

試験合格者、新卒で監査法人入社スタッフ2年目という立場で個人的感想を述べます。
●良かったところ●
・新卒で入れば同世代より給料はよい。(ただし、家賃補助はなく福利厚生も無いようなものなので可処分所得で考えると少し良いくらいかもです)
・朝が遅い
・いろんな会社のコアとなる部分をみることができる(議事録などを通して世にまだ出ていない情報など)
・監査法人勤務だと銀行などでの信用力がバツグン
・夏休みと年末年始の休みが長い(長い人だと3週間ほど)
●良くなかった点●
・新卒で入ると大学の一般就活してた友達らが各企業で研修受けてる5月などのGWは繁忙期で疲弊している
・割と各人が自分の分担や仕事を淡々とこなす人が多く1年目にそんな成長させるように教育・指導する熱い人は少ないイメージであり自分で勉強する姿勢がないと数年後差がつくと思われる(監査チームによって雰囲気は全然違う)
・監査という仕事自体は人が作ったものをチェックする作業であり創造性はなく、また監査法人内でも監査が大好きと言っている人は少ない

同じ業界の先輩方が見たら色々ツッコミあるかもしれませんが、率直な私の監査法人勤務の会計士のイメージです笑
参考になれば幸いです。ただ、良かったことのほうが大きいかなとは思います。

引用:公認会計士の方に質問です。公認会計士になって良かったこと。逆になって良くなかったことは何ですか?

実際の声を見ると、公認会計士は「大変さ」と「やりがい」がどちらも強い仕事であることがわかります。受験期間の厳しさや監査業務の特性に戸惑う一方で、待遇や信用力、仕事で得られる経験に価値を感じている人も多いようです。

「公認会計士はやめとけ」という噂は本当?

ネット上でたびたび目にする「公認会計士はやめとけ」という言葉。その背景には試験の難易度や仕事の大変さといった理由が挙げられますが、必ずしもすべてがネガティブな側面だけとは限りません。ここでは、その噂に対する現実的な視点を紹介します。

試験の難易度は高いが、実際に多くの合格者がいる

たしかに公認会計士試験は難関であり、合格までには長い学習期間と努力が求められます。しかし、毎年合格者が出ており、働きながら合格を目指す社会人や、大学在学中に合格する学生も少なくありません。近年は予備校やオンライン講座の充実により、効率よく学べる環境も整ってきています。「難しい=無理」ではなく、正しい努力と計画によって十分に到達可能な資格と言えるでしょう。

働き方改革で激務も緩和しつつある

以前は「会計士=激務」というイメージが強く、特に繁忙期の長時間労働が問題視されていました。しかし、近年は働き方改革の影響もあり、業界全体で労働時間の見直しやリモートワークの導入が進んでいます。監査法人によってはフレックスタイム制を導入していたり、育児や介護と両立しやすい体制を整えているケースもあります。全体としては、働きやすさに配慮した組織づくりが進行中です。

単調な作業以外も選択肢がある

監査業務においては証憑チェックや数値の照合といった作業が多くなる場面もありますが、公認会計士としてのキャリアはそれだけに留まりません。たとえば、財務デューデリジェンスやバリュエーションといったFAS業務、IPO支援、内部統制構築、ガバナンス領域のアドバイザリーなど、会計士が活躍できるフィールドは年々広がっています。単調な作業に飽きてしまうという声がある一方で、多様なキャリアパスが選べるのも会計士の強みです。

AIの活用は進んでいるが代替はされない

AIやRPAの活用により、会計業務の一部は自動化されつつあります。たとえば仕訳作業や帳簿チェックなどは、AIによって効率化が可能です。しかし、公認会計士の仕事には専門的な判断や倫理的な視点、クライアントとの対話を必要とする場面が多く、こうした領域はAIでは代替できません。むしろ、AIの導入によって煩雑な作業が減り、より付加価値の高い業務に集中できる環境が整いつつあると言えるでしょう。

投資活動が全てできなくなるわけではない

会計士には倫理規定があるため、特定の投資に制限がかかるケースはありますが、すべての投資が禁止されているわけではありません。例えば、監査法人に所属していても、監査に関与しない企業への投資や、一定のルールに則った資産運用は可能です。独立開業後であれば、より自由度の高い資産形成も行えます。重要なのは、職業倫理を守りながら適切に運用するというスタンスであり、会計士だからといって投資が一切できないというわけではないのです。

それでも公認会計士を目指す価値がある理由

公認会計士には「やめとけ」という意見がある一方で、それでも目指す価値が揺らがない理由があります。専門性を土台に、働き方の選択肢が年々広がっていることが大きなポイントです。監査法人にとどまらず、FASやコンサル、事業会社など多様なキャリアへ進むチャンスが増えており、長期的に見ても市場からの需要は安定しています。

AI時代でも会計士の専門性は求められている

AIが進化するなかで「会計士の仕事がなくなるのでは」と不安の声もありますが、実際には専門性を必要とする領域の価値がむしろ高まっています。会計基準の判断、経営への助言、不正リスクの検討などは定型化できない業務であり、AIが代替しにくい領域です。特に、監査品質の向上やデータ分析の高度化が進むほど、会計士が担う役割は拡張し続けています。

女性・若手の採用ニーズが高まっている

近年、大手監査法人を中心に女性や若手の採用が積極的に進んでいます。働き方改革の浸透によりリモートワークや時短勤務が整備され、ライフステージに合わせた働き方が選びやすくなりました。業界として人材不足が続いていることもあり、新卒だけでなく修了考査合格後のキャリア形成まで手厚くサポートする企業も増えています。

FAS・コンサルなど新しいキャリアの道が広がっている

監査実務を数年経験すると、FASやコンサルティングファーム、内部監査、IPO支援など、より専門的な領域へ進む道が開けます。とくにM&Aや事業再生といったアドバイザリー領域は成長が続いており、監査経験を評価する企業は多いです。監査法人にとどまらないキャリア形成が可能で、専門性を武器にした長期的な成長を期待できます。

公認会計士におすすめの求人例

【独立系FAS会社】M&A支援・再生支援
●年収:800万〜1200万円
●業務内容:
M&A関連サービスや事業再生支援等に携わっていただきます。
クライアントは大手監査法人が監査をしているような規模の上場会社やファンドが多く、案件の流入経路は監査法人やファンド経由もありリピーターが多いです。
●おすすめポイント:
FAS経験豊かなメンバーが揃っています。Big4系FAS会社のようにサービスラインごとに縦割りがありません。100%リモートワーク可(オフィスワークの義務無し。希望次第でオフィスワークでもOK)、残業はおおよそ40-60h/ひと月、入社後はメンター制度でしっかりとフォローがあります。
【独立系コンサル会社】財務会計コンサルタント

●年収:600万〜900万円

●業務内容:
・金融機関を対象とした、財務諸表作成支援業務(米国会計基準、IFRS基準、日本会計~金商法、会社法~)
・一般事業会社(主に上場企業)を対象に、財務諸表作成支援業務のほか、IPO、M&Aなど各種コンサルティング業務

●おすすめポイント
コンサル会社ですが残業時間は月平均10時間程度で有給消化率ほぼ100%。コンサル会社のなかでは極めて珍しくワークライフバランスがとりやすい環境です。クライアントへ行き来する業務を除いて制限なく在宅勤務することができます。コロナ禍以前から全社的に在宅ワークの制度導入をしており同社では基本的なワークスタイルです。
会計士に特化した転職支援サービスはこちら

公認会計士の魅力・メリット

「やめとけ」と言われる一方で、公認会計士は依然として人気の高い資格の一つです。その理由は、厳しい試験を突破した先に得られる多くのメリットにあります。ここでは、公認会計士という資格が持つ代表的な魅力を紹介します。

年収が高く安定している

公認会計士の大きな魅力のひとつは、高水準の年収です。新卒で監査法人に就職した場合でも、初年度から残業代込みで年収600万弱が見込まれ、経験を積むごとにさらに収入が伸びていきます。マネージャークラスになれば年収1,000万円に達するケースも珍しくありません。独立後や事業会社への転職を経て高収入を得ている方も多く、経済的に安定したキャリアを築ける資格として根強い人気があります。

社会的信用が高い

国家資格である公認会計士は、専門性と倫理性を兼ね備えた職業として社会的にも高く評価されています。企業や金融機関との取引、住宅ローンの審査などにおいても、「公認会計士であること」がプラスに働く場面が多くあります。また、名刺に肩書きを記載できることで、対外的な信用力が増すのもこの資格ならではの利点です。長期的な信頼を得やすい職業であることは、人生全体において大きな強みとなるでしょう。

キャリアの選択肢が豊富

監査法人での勤務に限らず、公認会計士のキャリアは多岐にわたります。たとえば、FAS(Financial Advisory Services)業務や事業再生支援、IPO支援、企業内の経理・財務部門、さらにはコンサルティングファームなどへの転職も可能です。近年では、スタートアップやベンチャー企業でのCFO(最高財務責任者)ポジションに就く会計士も増えています。専門性を武器に、自分らしいキャリアパスを選択できるのが、公認会計士という資格の大きな魅力です。

会計士に特化した転職支援サービスはこちら

公認会計士に向いている人の特徴

公認会計士には高度な専門知識だけでなく、適性も重要です。たとえば、長時間にわたる監査業務や資格取得の勉強には「忍耐力」が欠かせません。また、膨大な資料を正確に処理するには、地道な作業を苦にしない「継続力」や「注意力」も求められます。

さらに、財務データを分析し判断するには「ロジカルな思考力」が必要不可欠です。不正を見逃さないための「正義感」や「倫理観」も重要な資質と言えるでしょう。そして、監査やコンサル業務では、社内外との調整・説明が不可欠であるため、「コミュニケーション能力」も大切です。これらの特徴に共感できる方は、公認会計士として活躍できる素質があります。

公認会計士に向いている人については、以下の記事で詳しく紹介しています。

公認会計士に向いていない人の特徴

公認会計士は専門性が高く、仕事の特性によって向き・不向きがはっきり分かれます。もし日々の業務に強いストレスを感じる場合は、適性を見直すことも大切です。ここではミスマッチが起こりやすいタイプを簡潔に紹介します。

まず、細かい作業にこだわり過ぎる人です。正確さは必須ですが、監査では効率と全体像を見ながら進めるバランス感覚が求められます。部分に固執しすぎると作業が滞りやすくなります。

次に、環境の変化が苦手な人も向きにくい傾向があります。クライアントや基準の変更に合わせて仕事が動くため、日々の変化に柔軟に対応する力が欠かせません。

さらに、責任感が薄い人も適性が低いです。監査では重大な判断を任される場面があり、ミスが企業の信用に直結するため、高い責任感と慎重さが求められます。

これらに当てはまる場合、公認会計士以外のキャリアを検討することで、自分らしく働ける道が見つかる可能性があります。

辞めたいと感じたら?

監査の忙しさや職場環境の変化から「自分に向いていないかもしれない」と感じることは珍しくありません。もし辞めたいと思ったときは、感情だけで判断するのではなく、今後のキャリアをどう築くか一度立ち止まって考えることが大切です。公認会計士資格は監査法人だけでなく、FAS、アドバイザリー、事業会社の内部監査や経営企画など、多くの場面で評価される資格です。専門性を活かせる選択肢は広いため、視野を広げてキャリアの方向性を整理すると、自分に合う環境が見えてくることがあります。

キャリアに迷いがあるときは、第三者として状況を整理できるプロに相談するのも有効です。自分では気づけない強みや適性を踏まえて、より良い働き方や転職先を一緒に考えてもらえるため、一人で抱え込むより早く納得のいく結論にたどり着けます。

公認会計士のキャリアに悩んだらVRPパートナーズへ

「このまま監査を続けていて良いのだろうか」「もっとやりがいのある仕事がしたい」

そんな悩みを抱える会計士の方は少なくありません。

VRPパートナーズは、公認会計士のキャリア支援に特化した転職エージェントです。監査法人からFAS、コンサルティングファーム、事業会社の内部監査部門など、プロフェッショナルな転職先への支援実績が豊富にあります。

「FAS業務に挑戦したい」「クライアントに寄り添った仕事がしたい」「ライフスタイルを見直したい」といったご希望に対して、業界知識を持つコンサルタントが丁寧にヒアリングを行い、最適なキャリアの選択肢をご提案します。

試験に合格した後の人生こそが、本当のスタート。自分の強みを活かし、納得できる働き方を実現するために、まずはお気軽にご相談ください。

会計士に特化した転職支援サービスはこちら

まとめ

「公認会計士はやめとけ」といったネガティブな意見には、それなりの背景がありますが、すべての人に当てはまるわけではありません。たしかに試験の難易度や業務のハードさは事実としてありますが、それを上回るだけのやりがいやメリットも多く存在します。

重要なのは、自分自身が何を求めているのかを見つめ直すことです。そして、キャリアに迷ったときには、一人で悩まず専門家に相談することが、より良い未来を切り開く第一歩になります。

公認会計士としての可能性を最大限に活かすために、あなたのキャリアに合った道を一緒に探してみませんか?VRPパートナーズが、その一歩をサポートします。

会計士に特化した転職支援サービスはこちら
コラム一覧へ戻る

求人の紹介をご希望の方

人材ビジネス20年以上の経験を有するプロが
あなたの転職をサポートします。

無料
転職支援サービスのお申し込み