投稿日:2026.03.12/最終更新日:2026.03.26

公認会計士

公認会計士の市場価値は高い?転職市場での需要や年齢別のキャリアを解説

公認会計士の市場価値は高い?転職市場での需要や年齢別のキャリアを解説
公認会計士として監査法人で働いているものの、「このまま監査を続けるべきか」「公認会計士は転職市場でどれくらい評価されるのか」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

公認会計士は専門性の高い資格であり、監査法人だけでなく事業会社やコンサルティングファーム、FASなど幅広い分野で活躍できる職種です。そのため転職市場においても需要が高く、キャリアアップや年収アップを目指した転職が実現しやすい傾向があります。

本記事では、公認会計士の市場価値や転職市場の需要、年齢別のキャリアの特徴を解説します。さらに、市場価値を高める方法や年収・ポジションを上げるための転職のポイントについても紹介します。
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VRPパートナーズ編集部

VRPパートナーズ 編集部です。アクチュアリー・公認会計士・税理士・IPOに関係する話題を配信していきます。日々の業務や転職にぜひご活用ください。

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公認会計士の市場価値とは

公認会計士は、日本の資格の中でも特に専門性が高く、転職市場においても高い市場価値を持つ職種です。

監査・会計の専門知識に加え、企業の財務状況を分析するスキルや内部統制への理解などが求められるため、監査法人だけでなく事業会社やコンサルティングファーム、金融機関など幅広い分野でニーズがあります。

特に監査法人で数年の実務経験を積んだ若手公認会計士は、即戦力として評価されやすく、キャリアの選択肢も豊富です。近年は企業のガバナンス強化やM&Aの増加などを背景に、会計の専門人材の需要が高まり続けており、公認会計士の市場価値は依然として高い水準にあるといえます。

公認会計士の転職は売り手市場?買い手市場?

公認会計士の転職市場は、現在も売り手市場の傾向が続いています。

上場企業の経理・財務部門、FASやコンサルティングファーム、PEファンドなどが積極的に採用を行っており、経験やスキルによっては年収アップやポジションアップを実現するケースも少なくありません。

また、会計・ガバナンス体制を強化したい企業が増えていることも追い風となっています。そのため、一定の実務経験を持つ公認会計士にとっては、自分のキャリア志向に合った転職先を選びやすい状況が続いているといえるでしょう。

「公認会計士は将来なくなる」は本当か

「公認会計士の仕事は将来なくなるのではないか」といった声を耳にすることがありますが、結論から言えば事実ではありません。

確かにテクノロジーの進展によって、単純なチェック作業やデータ処理など一部の業務は効率化されています。しかし、公認会計士の本質的な役割は、財務情報の信頼性を第三者として保証することや、企業の会計処理が適切かを専門家として判断することです。これらは高度な専門知識や職業的判断が求められるため、完全にAIで代替することは難しいとされています。

むしろ、テクノロジーの発展によって会計士はより高度な分析やアドバイザリー業務に関わる機会が増え、専門職としての価値は今後も維持されると考えられています。

公認会計士の将来性については、以下の記事で詳しく紹介しています。

公認会計士はAIに代替される?

AIの発展により、会計や監査の一部業務が自動化されているのは事実です。例えば、大量の仕訳データのチェックや異常値の検出などはAIが得意とする分野であり、監査の効率化に役立っています。しかし、監査業務では企業のビジネスモデルや取引背景を理解したうえで判断を行う必要があり、単純なデータ分析だけでは対応できないケースが多くあります。

また、経営陣とのコミュニケーションやリスク評価、会計処理の妥当性を判断するプロフェッショナルとしての役割はAIでは代替しにくい領域です。そのためAIは「仕事を奪う存在」というよりも、監査業務を支援するツールとして活用され、公認会計士の価値を高める存在といえるでしょう。

公認会計士とAI技術の未来については、以下の記事で詳しく解説しています。

公認会計士の市場価値が高い理由

転職市場において、公認会計士の市場価値が依然として高い理由は、以下の通りです。

  • 高度な会計・財務知識を持つ専門職であるため
  • 上場企業やIPO準備企業で需要が高いため
  • 経営に近いポジションで活躍できるため

それぞれ、詳しくみていきましょう。

高度な会計・財務知識を持つ専門職であるため

公認会計士は、会計・財務・監査に関する高度な専門知識を持つ専門職です。難関とされる公認会計士試験を突破し、さらに実務経験を積んだ人材は、企業の財務状況を正確に分析し、適切な会計処理やリスクを判断できる能力を持っています。

こうしたスキルは企業経営において重要であり、専門知識を持つ人材は多くの企業から高く評価されます。また、会計基準や法規制は年々複雑化しているため、それらに対応できる専門家の存在は不可欠です。このような背景から、公認会計士は転職市場においても安定して高い市場価値を維持しています。

上場企業やIPO準備企業で需要が高いため

公認会計士は、上場企業やIPO(新規株式公開)を目指す企業から特に高い需要があります。

上場企業では、適切な財務報告や内部統制の整備が求められるため、会計・監査の専門知識を持つ人材が欠かせません。また、IPO準備企業では、上場基準に沿った会計体制の整備や内部管理体制の構築が必要となるため、公認会計士の経験が大きな強みになります。

近年はスタートアップ企業の成長やIPO件数の増加により、会計・財務の専門人材を求める企業も増えています。そのため、監査法人で経験を積んだ公認会計士は、事業会社への転職市場でも高く評価される傾向があります。

経営に近いポジションで活躍できるため

公認会計士は、企業の財務状況を把握し分析するスキルを持つため、経営に近いポジションで活躍できる点も市場価値が高い理由の一つです。

事業会社では経理・財務部門の中核人材として活躍するだけでなく、CFO(最高財務責任者)や経営企画など、経営に関わるポジションにキャリアを広げることも可能です。また、M&Aや資金調達、事業戦略の検討など、経営判断に関わる業務に携わる機会も多くあります。

企業経営において財務の視点は非常に重要であるため、その専門知識を持つ公認会計士は経営人材としても期待されており、キャリアの可能性が広い職種といえるでしょう。

公認会計士の市場価値が高い職種

公認会計士は、監査法人をはじめとしたさまざまな業界・職種で活躍できる資格です。会計や財務の専門知識を持つ人材は企業経営において重要な役割を担うため、転職市場でも幅広い分野で需要があります。

ここでは、公認会計士の市場価値が特に高い代表的な職種について紹介します。

監査法人

監査法人は、公認会計士がキャリアをスタートさせる代表的な職種です。上場企業や大企業の監査業務を中心に、会計処理の妥当性や内部統制の確認などを行います。

監査法人という職種は慢性的な人材不足の傾向があり、経験を持つ会計士の需要は依然として高い状況です。パートナーやマネージャーなどキャリアアップの道もあり、専門性を高めながら長期的に活躍することも可能です。

事業会社(経理・財務)

事業会社の経理・財務部門も、公認会計士の転職先として人気の高い職種です。企業の決算業務や財務管理、資金調達、内部統制の整備などを担当し、会社の経営基盤を支える役割を担います。

監査法人で培った会計知識や監査経験は、上場企業や上場準備企業の経理体制構築において高く評価される傾向があります。また、事業会社では自社の事業に深く関わりながら働ける点や、ワークライフバランスを重視しやすい点を魅力に感じて転職する公認会計士も多くいます。メリットで述べた通り、将来的には経営に近いポジションを目指すことも可能です。

公認会計士としての事業会社への転職については、以下の記事で詳しく紹介しています。

公認会計士は事業会社に転職できる?仕事内容やキャリアチェンジのメリットを解説

コンサルティングファーム

コンサルティングファームでも、公認会計士の専門知識は高く評価されています。会計・財務の知識を活かし、企業の経営課題の解決や業務改善、会計制度の導入支援などを行うケースが多くあります。

特に大手コンサルティングファームでは、会計コンサルティングや内部統制支援、ガバナンス強化などのプロジェクトに公認会計士が関わることも少なくありません。監査とは異なり、企業の課題解決に直接関わる点が特徴であり、よりビジネス寄りのスキルを身につけたい人に向いているキャリアです。幅広い業界の企業と関わることができるため、キャリアの可能性を広げやすい職種といえるでしょう。

FAS・M&Aアドバイザリー

FAS(ファイナンシャル・アドバイザリー・サービス)やM&Aアドバイザリーは、公認会計士の専門知識が特に活かされる分野の一つです。企業の買収・売却に関する財務や企業価値評価、M&A戦略の支援などを行います。

財務データを分析し、企業価値やリスクを評価する業務が中心となるため、監査法人で培った会計知識や財務分析力が大きな強みになります。近年は企業のM&Aが活発化していることもあり、この分野の専門人材への需要は高い状況が続いています。年収水準が比較的高いこともあり、監査法人からキャリアチェンジする公認会計士も多い分野です。

FASへの転職については、以下の記事で詳しく紹介しています。

ベンチャー企業のCFO・管理部門

スタートアップやベンチャー企業においても、公認会計士の需要は高まっています。成長フェーズの企業では、資金調達やIPO準備、内部管理体制の整備などが重要な課題となるため、会計・財務の専門知識を持つ人材が求められます。

公認会計士はこうした分野で中心的な役割を担うことができ、CFOや管理部門責任者として経営に深く関わるケースもあります。企業の成長に直接関わる経験ができる点は大きな魅力であり、裁量の大きい環境で働きたい人に向いているキャリアです。IPOを目指す企業では特に需要が高く、公認会計士の市場価値を発揮しやすい分野といえるでしょう。

年齢別に見る公認会計士の市場価値

公認会計士の市場価値は、年齢や経験年数によって求められる役割が変わる傾向があります。若手のうちは監査や会計の専門スキルが重視され、経験を積むにつれてマネジメント力や経営に関わる視点が求められるようになります。また、転職市場では年齢に応じて選択できるキャリアの方向性も変わってきます。そのため、自身の経験やスキルを踏まえながら、どのタイミングでどのようなキャリアを目指すのかを考えることが重要です。

ここでは、20代・30代・40代以降それぞれの公認会計士の市場価値について解説します。

20代の公認会計士の市場価値

20代の公認会計士は、将来性のある若手人材として転職市場で高く評価される傾向があります。

特に監査法人で数年の実務経験を積んだ会計士は、基礎的な会計知識や監査スキルを持つ即戦力として多くの企業から求められます。ポテンシャル採用の側面も強く、事業会社の経理・財務やコンサルティングファーム、FASなど幅広いキャリアの選択肢があるのが特徴です。

また、20代はキャリアの方向性を柔軟に選びやすい時期でもあるため、年収アップや新しい分野への挑戦を目的に転職を検討する公認会計士も少なくありません。

詳しくは以下の記事でも紹介しています。

30代の公認会計士の市場価値

30代の公認会計士は、専門スキルに加えて実務経験やマネジメント経験をアピールすることで市場価値をさらに高められる年代です。

事業会社では経理マネージャーや財務責任者、コンサルティングファームではプロジェクトマネージャーなど、より責任のあるポジションでの採用が増える傾向があります。

また、企業の経営に近いポジションへキャリアアップするケースも多く、年収や役職の向上を目指した転職が実現しやすい時期ともいえるでしょう。

詳しくは以下の記事でも紹介しています。

40代以降の公認会計士の市場価値

40代以降の公認会計士は、専門知識に加えて豊富な実務経験やマネジメント力が強みとなります。この年代では、監査法人のパートナーや事業会社のCFO、管理部門責任者など、経営に近いポジションで活躍するケースが多く見られます。

若手に比べると転職の数自体はやや限定される傾向がありますが、経営戦略や組織マネジメントに関わる経験を持つ人材は依然として高く評価されます。また、顧問や社外役員として企業に関わるなど、これまでの経験を活かした多様なキャリアの可能性が広がる年代でもあります。

公認会計士が市場価値を高めるためのポイント

公認会計士は資格自体の専門性が高いため、もともと転職市場で評価されやすい職種です。

しかし、より高い年収やポジションを目指すためには、監査経験だけでなくスキルやキャリアの幅を広げることが重要になります。

ここでは、公認会計士が市場価値を高めるための主なポイントを解説します。

監査以外のスキルを身につける

公認会計士として市場価値を高めるためには、監査業務だけでなく幅広いビジネススキルを身につけることが重要です。

例えば、財務分析、M&A、内部統制、経営企画、データ分析などの知識や経験は、多くの企業で評価されます。特に事業会社やコンサルティングファームでは、会計知識をベースに経営課題の解決に関わる能力が求められるため、ビジネス視点を持ったスキルが強みになります。

監査経験に加えてこうしたスキルを身につけることで、キャリアの選択肢が広がり、転職市場における価値もさらに高まるでしょう。

マネジメント経験を積む

公認会計士のキャリアにおいて、マネジメント経験は市場価値を高める重要な要素の一つです。監査法人ではチームを率いる経験やプロジェクト管理の経験を積むことで、組織運営や人材育成のスキルを身につけることができます。

こうした経験は、事業会社での経理マネージャーや財務責任者、コンサルティングファームでのプロジェクトマネージャーなどのポジションでも高く評価されます。

単に専門知識を持つだけでなく、チームをまとめて成果を出す経験を積むことで、より責任のあるポジションへのキャリアアップにつながりやすくなります。

事業会社やコンサルなどキャリアの幅を広げる

公認会計士は監査法人に限らず、事業会社やコンサルティングファーム、金融機関など多様な分野で活躍できる資格です。そのため、自身のキャリアの幅を広げることも市場価値を高めるポイントとなります。

例えば、事業会社で経理・財務や経営企画に携わることで、企業経営の実務経験を積むことができます。また、コンサルティングファームでは企業の課題解決に関わる経験を通じて、よりビジネス寄りのスキルを身につけることが可能です。

こうした多様な経験を積むことで、専門性とビジネススキルを兼ね備えた人材として評価されやすくなります。

公認会計士が転職で年収やポジションを上げる方法

公認会計士は専門性の高い資格であるため、転職によって年収やポジションを上げるチャンスが比較的多い職種です。ただし、やみくもに転職するのではなく、企業の成長性や職種との相性、転職市場の動向などを見極めることが重要です。

転職によるキャリアアップを成功させるには、以下のポイントを意識して転職活動を行いましょう。

  • 成長企業やIPO準備企業を選ぶ
  • 専門性が活かせる職種を選ぶ
  • 転職市場のタイミングを見極める

それぞれ、詳しく解説します。

成長企業やIPO準備企業を選ぶ

年収やポジションアップを目指す場合は、成長企業やIPO(新規株式公開)準備企業を転職先として検討するのも一つの方法です。

こうした企業では、上場に向けた会計体制の整備や内部統制の構築などが重要になるため、公認会計士の専門知識が強く求められます。また、組織が成長段階にあるため、早い段階で重要なポジションを任される可能性もあります。会社の成長とともにキャリアアップできる点も魅力です。

専門性が活かせる職種を選ぶ

転職で年収やポジションを上げるためには、自身の専門性を最大限に活かせる職種を選ぶことが重要です。例えば、監査経験を活かしてFASやM&Aアドバイザリーに転職する、会計知識を活かしてコンサルティングファームで会計コンサルタントとして働くなどの選択肢があります。

自分の経験と企業側のニーズが一致するほど、より高い条件での採用につながりやすくなります。これまでのキャリアで培った強みを明確にし、それを活かせるポジションを選ぶことがキャリアアップにつながります。

転職市場のタイミングを見極める

転職市場のタイミングを見極めることも、年収やポジションを上げるうえで重要なポイントです。企業の採用ニーズが高まっている時期や、特定の分野で人材不足が起きているタイミングでは、好条件で採用される可能性が高まります。

例えば、IPO準備企業が増えている時期やM&Aが活発な時期には、会計・財務の専門人材の需要が高まりやすくなります。市場の動向を把握しながら転職活動を進めることで、自分の市場価値を最大限に活かしたキャリアアップを目指すことができるでしょう。

公認会計士の転職にはVRPパートナーズ

公認会計士として転職を検討する場合は、会計・財務領域に強い転職エージェントを活用することが重要です。VRPパートナーズは、公認会計士や会計・財務人材の転職支援に特化したエージェントであり、監査法人出身者のキャリア支援にも豊富な実績があります。事業会社の経理・財務ポジションやコンサルティングファーム、FAS、IPO準備企業など、公認会計士の専門性を活かせる求人を多数取り扱っている点が特徴です。

また、会計業界に詳しいキャリアアドバイザーが在籍しており、これまでの経験や希望条件を踏まえたキャリア提案を受けることができます。非公開求人を含めた幅広い選択肢の中から、自分に合った転職先を見つけやすい点もメリットです。年収アップやポジションアップを目指して転職を成功させるためにも、専門性の高いエージェントを活用しながら転職活動を進めるとよいでしょう。

まとめ

公認会計士は高度な会計・財務知識を持つ専門職であり、転職市場でも依然として高い市場価値を持っています。監査法人だけでなく、事業会社の経理・財務、コンサルティングファーム、FAS、ベンチャー企業のCFOなど、幅広いキャリアの選択肢がある点も特徴です。

また、20代〜30代の若手公認会計士は特に転職市場で需要が高く、経験やスキルによっては年収アップやポジションアップを実現することも可能です。自身の市場価値を最大限に活かすためには、監査以外のスキルを身につけたり、マネジメント経験を積んだりすることが重要になります。

自分のキャリアの方向性や希望条件に合った転職先を見つけるためには、会計業界に強い転職エージェントを活用することも有効です。専門的なアドバイスを受けながら転職活動を進めることで、より良いキャリアの選択肢を見つけることができるでしょう。

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