投稿日:2026.02.06/最終更新日:2026.02.25

公認会計士

30代の公認会計士のキャリアって実際どう?年収・転職のコツを徹底解説

30代の公認会計士のキャリアって実際どう?年収・転職のコツを徹底解説
30代の公認会計士として、これからのキャリアに漠然とした不安を感じていませんか。監査法人で実務経験を積み、一定のポジションや年収を得た一方で、「このまま今の環境で働き続けてよいのか」「転職するなら今なのか」と悩む人は少なくありません。

本記事では、30代公認会計士の平均年収や主なキャリアパターン、年収差が生まれる理由、キャリアアップの方法、転職時の注意点までを網羅的に解説します。30代という分岐点で後悔しない選択をするためのヒントをお伝えします。
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VRPパートナーズ編集部

VRPパートナーズ 編集部です。アクチュアリー・公認会計士・税理士・IPOに関係する話題を配信していきます。日々の業務や転職にぜひご活用ください。

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公認会計士の30代はキャリアの分岐点になりやすい

公認会計士は試験合格後、3年間の実務経験を積む必要があり、その多くが監査法人でキャリアをスタートします。20代は目の前の監査業務や論点対応に追われ、がむしゃらに経験を積む時期です。しかし30代に入ると、マネージャー昇進や専門領域の確立、IPO支援、FAS、事業会社の経理・CFO候補など、キャリアの選択肢が一気に広がります。

同時に「このまま監査法人に残るべきか」「今の働き方を続けられるのか」といった将来への問いが生まれやすく、30代はまさにキャリアの分岐点になりやすいタイミングといえるでしょう。

30代で感じやすいキャリアの悩み

30代の公認会計士が感じやすいのは、業務負荷と将来像のギャップです。

繁忙期の長時間労働やタイトなスケジュール、レビュー対応に追われる日々の中で、「この仕事を10年後も続けているだろうか」と疑問を抱く人も少なくありません。年収は同年代と比べて高水準でも、責任の重さや昇進競争の厳しさを前に、見合っているのか悩むケースもあります。

また、同世代が事業会社で経営に近いポジションに就いている姿を見て、自身のキャリアの広がりに不安を感じることもあります。

20代の延長線でいいのかと不安になる理由

20代は「まずは監査を一通りこなせるようになる」ことが目標になりがちですが、30代ではその延長線上に自分の理想の将来像があるのかを真剣に考えるようになります。

監査スキルは着実に伸びていても、経営判断や事業戦略に深く関わる経験が少ないことに物足りなさを感じる人もいるでしょう。さらに、30代は結婚や子育てといったライフイベントが重なりやすく、働き方や勤務地、年収の安定性を現実的に見直す必要も出てきます。

こうした要素の積み重ねによって「このままでいいのか」という不安が強まってしまいます。

30代公認会計士の主なキャリアパターン

30代の公認会計士は、これまでに培った監査経験や専門知識を土台に、多様なキャリアを選択できるタイミングです。主なキャリアパターンとして、以下が挙げられます。

  • 監査法人でキャリアを積み続けるケース
  • 事業会社へ転職するケース
  • コンサルティング・FAS領域へ進むケース
  • ベンチャー・スタートアップで活躍するケース
  • 独立・開業を目指すケース

それぞれ、詳しく見ていきましょう。

監査法人でキャリアを積み続けるケース

監査法人に残り、マネージャーやシニアマネージャー、さらにパートナーへの昇進を目指すのは王道のキャリアです。

安定した年収水準とブランド力、専門性の深化が魅力であり、大手法人での経験は市場価値の裏付けにもなります。一方で、昇進競争は激しく、業務負荷も高い傾向があります。専門特化やIPO支援など強みを明確にしながら、長期的な視点でポジションを築いていく覚悟が求められます。

事業会社へ転職するケース

事業会社の経理・財務部門やCFO候補として転職するケースも増えています。監査する側から、経営を支える側へと立場が変わることで、事業成長に直接関与できる点が大きな魅力です。

事業会社への転職は、働き方が安定しやすく、ワークライフバランスを重視する30代には有力な選択肢です。ただし、監査とは求められるスキルが異なるため、主体性や事業理解力をアピールできるかが転職成功の鍵になります。

コンサルティング・FAS領域へ進むケース

より高い専門性や報酬を求めて、コンサルティングファームやFAS(財務アドバイザリー)へ転身する公認会計士も少なくありません。

M&A支援や事業再生、デューデリジェンスなど、ダイナミックな案件に携われる点が魅力です。監査経験は大きな武器になりますが、スピード感や成果主義のカルチャーに適応できるかが重要です。成長意欲が強く、やりがいを求める人に向いているキャリアパスです。

FASへの転職に興味がある方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

ベンチャー・スタートアップで活躍するケース

急成長中のベンチャーやスタートアップに参画し、管理部門の立ち上げやIPO準備を担う道もあります。経営陣と近い距離で意思決定に関わり、会社づくりに直接貢献できる点は大きなやりがいです。

ベンチャーやスタートアップならではの「ストックオプション」など将来的なリターンも期待できます。一方で、体制が未整備な環境や不確実性の高さを受け入れる必要があるでしょう。安定よりも挑戦志向が強い30代公認会計士にとって魅力的な選択肢です。

独立・開業を目指すケース

将来的に独立・開業を目指す公認会計士も一定数います。

監査法人や事業会社での経験を活かし、税務やコンサルティング、IPO支援などを軸に自ら顧客を開拓していくキャリアです。働き方の自由度が高い一方、営業力や人脈、安定収入を確保する力が不可欠です。30代はまだ準備期間と位置づけ、副業やネットワーク構築から始めるケースも多く、計画的なステップが成功の鍵を握ります。

30代公認会計士の平均年収

令和5年に発表された厚生労働省による調査結果では、30代の公認会計士の平均年収は約1,078万円とされています。

※35〜39歳男性・企業規模1,000人以上の平均年収

引用元:賃金構造基本統計調査 令和5年賃金構造基本統計調査

ただし、この年収額はあくまで平均であり、実際の30代公認会計士の年収には大きな幅があると考えられます。

年収に差がつきやすくなる理由

30代で年収に差が出る最大の理由は、役職と専門性の違いです。マネジメント経験の有無や、大型案件・IPO支援・M&Aなど高付加価値領域に関与してきたかどうかが評価に直結します。

また、語学力やIT・データ領域の知見など、付加価値スキルを持つ人は、公認会計士としての市場価値が高まりやすい傾向があります。単なる監査経験の年数ではなく、「どんな強みを持っているか」が報酬水準を左右します。

30代で年収が伸び悩む人の共通点

30代で年収が伸び悩んでしまう公認会計士に共通するのは、専門性や強みが曖昧なまま年次だけを重ねてしまうことです。言われた業務をこなすだけで、自ら案件を取りにいく姿勢やマネジメント経験を積んでいない場合、市場価値は頭打ちになります。

また、キャリアの棚卸しをせず、転職市場での評価を把握していないケースも少なくありません。主体的にスキルを磨き、戦略的にキャリアを設計する姿勢が不可欠です。

30代公認会計士がキャリアアップ・年収アップする方法

30代の公認会計士がキャリアアップや年収アップを実現するには、受け身ではなく戦略的に動くことが重要です。「現状を変えたい」と悩む公認会計士は、以下のようなアクションを検討してみましょう。

  • スキルや専門性を深める
  • ポジションや役割を広げる
  • 環境を変えるという選択肢

スキルや専門性を深める

まず重要なのは、自身の強みを明確にし、専門性を磨くことです。例えば、IPO支援、M&A、事業再生、IFRS対応、IT監査など、需要の高い領域で実績を積むことで市場価値は大きく高まります。

また、英語力やデータ分析スキルといった付加価値スキルも差別化につながります。「監査ができる会計士」から「特定領域に強い会計士」へと進化できるかが、年収アップの分岐点になります。

ポジションや役割を広げる

専門性に加えて、マネジメントや経営視点を持つことも重要です。

チームを率いる経験や、クライアントとの折衝、予算管理などに関与することで、評価の幅が広がります。事業会社であれば、経理業務にとどまらず、経営企画や資金調達などへ役割を広げることがキャリアアップにつながります。

「自分の担当範囲」を超えて価値を出せる人材になることで、報酬水準も引き上がりやすくなります。

環境を変えるという選択肢

今の環境で成長や昇進の機会が限られている場合、転職によってステージを変えるのも有効な選択肢です。監査法人からFASやコンサル、事業会社、スタートアップへとフィールドを広げることで、役割や報酬が一段上がるケースも少なくありません。

ただし、勢いだけで動くのではなく、自身の強みや将来像を整理した上で判断することが重要です。30代はまだ挑戦できる年代であり、戦略的な環境選択が大きな差を生みます。

公認会計士は30代で転職を考えても遅くない

「30代からの転職は遅いのでは」と不安に感じる公認会計士もいますが、実際には30代は十分にチャンスのある年代です。

日本公認会計士協会が実施したアンケート調査によると、監査法人から企業に転職した会計士のうち、「30歳以下」が37%、「35歳以下」が35%という結果が出ています​。

参考:組織(企業)内の会計専門家に関するアンケート調査結果(中間報告)について

このことから、監査法人に勤めている公認会計士にとって、30代は転職によるキャリアチェンジをしやすいタイミングであるといえるでしょう。

監査法人で実務経験を積み、一定のスキルと実績を備えた30代は、企業側から見ても即戦力として評価されやすい存在です。むしろ、経験が浅い20代よりも、専門性と実務対応力を兼ね備えた30代のほうが採用ニーズに合致するケースも少なくありません。

30代からの公認会計士の転職については、以下の記事で詳しく紹介しています。

30代公認会計士の転職が増えている背景

近年、30代公認会計士の転職が増えている背景には、キャリアの多様化があります。監査法人一択だった時代とは異なり、FAS、コンサル、事業会社CFO候補、スタートアップなど活躍の場が広がっています。また、働き方改革やリモートワークの普及により、ワークライフバランスを重視する価値観も強まっています。

繁忙期の負担や昇進競争を見据え、30代で一度キャリアを再設計する動きが活発化しています。

30代公認会計士の転職で気をつけたいポイント

30代の公認会計士にとって転職は大きなキャリアの転換点です。これまで積み上げてきた経験があるからこそ、選択を誤ると軌道修正に時間がかかる可能性もあります。

ここでは、30代公認会計士の転職で気をつけたいポイントを3つの視点から紹介します。

条件だけで転職先を選ばない

年収アップや残業時間の減少といった条件面は重要ですが、それだけで転職先を選ぶのは危険です。一時的に待遇が改善しても、スキルが広がらない環境であれば将来の市場価値が伸び悩む可能性があります。業務内容や成長機会、経営との距離感なども含めて総合的に判断することが大切です。

「なぜその企業なのか」を自分の言葉で説明できるかどうかが、納得感のある転職につながります。

将来のキャリアから逆算して考える

転職を成功させるには、まず5年後・10年後にどうなっていたいのかを明確にすることが重要です。パートナーを目指すのか、CFOとして経営に関わりたいのか、専門特化で高年収を狙うのかによって、選ぶべき環境は異なります。

将来像から逆算して「今、何を身につけるべきか」「どんな経験が不足しているか」を整理することで、ブレない判断が可能になります。

一人で判断せず情報を集める

30代の転職では、自分の市場価値を客観的に把握することが不可欠です。しかし、内部にいると他社の評価や相場観は見えにくいものです。

そこで活用したいのが、公認会計士に特化した転職エージェントです。業界動向や非公開求人、年収レンジなど専門性の高い情報を得ることで、より精度の高い判断が可能になります。第三者の視点を取り入れることが、後悔のないキャリア選択につながります。

30代からの公認会計士の転職はVRPパートナーズへ

30代の公認会計士にとって、転職は「年収を上げるため」だけでなく、「これからの10年をどう設計するか」を決める重要な意思決定です。そのためには、会計士特有のキャリアパスや市場動向を理解したうえでのサポートが欠かせません。

VRPパートナーズは、公認会計士・会計プロフェッショナルに特化した転職支援を行っており、監査法人からFAS・コンサル・事業会社・スタートアップまで、幅広い選択肢の転職実績があります。非公開求人や年収レンジのリアルな情報提供はもちろん、将来のキャリアから逆算したポジション選びをサポートします。

「転職すべきか迷っている」という段階でも問題ありません。まずは自身の市場価値を把握し、30代というキャリアの分岐点をチャンスに変える第一歩を踏み出してみてください。

まとめ

30代の公認会計士は、キャリアの分岐点に立つ重要な時期です。監査法人に残りパートナーを目指す道、事業会社で経営に関わる道、FASやコンサルで専門性を高める道、スタートアップや独立など、選択肢は多岐にわたります。年収は30代でも幅が広く、役職や専門性によって大きな差がつき始めます。

キャリアアップ・年収アップの鍵は、強みの明確化と役割の拡張、そして必要に応じて環境を変える決断です。転職は決して遅くありませんが、条件面だけで判断せず、将来像から逆算することが重要です。

自分の市場価値を客観的に把握し、最適な選択肢を見極めるためにも、公認会計士に特化した転職エージェントの活用は有効な手段です。30代というタイミングをチャンスに変え、納得のいくキャリアを築いていきましょう。

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